【2021-22シーズン】全30チームプレビュー：ロサンゼルス・クリッパーズ

新シーズンにおけるクリッパーズの見どころを紹介

NBAは日本時間10月20日（現地19日）に、リーグ75周年となる2021-22シーズンが開幕する。NBA Rakutenでは節目となるシーズンを前に、各チームの戦力状況や見どころを1チームずつ紹介していく。

気になるエースの負傷、シーズン全休の可能性も？

昨シーズンは球団史上初のウェスタン・カンファレンス決勝進出を果たしたロサンゼルス・クリッパーズだったが、その代償としてエースのカワイ・レナードがカンファレンス準決勝第4戦で右膝前十字靭帯を部分断裂する重傷を負った。

7月に手術を実施したレナードの復帰時期は未定。今シーズン中に復帰できたとしても、シーズン終盤になると見込まれている。オフに4年総額1億7630万ドルで契約延長したのを踏まえると、無理に復帰を急がせたくないフロントの思惑もあり、シーズン全休の可能性もゼロではない。

どちらにせよシーズンの大半を大黒柱抜きで戦うことが強いられるが、主な新加入はパトリック・ベバリーとのトレードで9年ぶりの古巣復帰となったエリック・ブレッドソー、直近2シーズン怪我でまともに働けていないジャスティス・ウィンズロウのみ。ルーキーたちの予想外の活躍がなければ、戦力的な上積みはほぼなく、昨季同等の成績を期待するのは現実的ではないだろう。

No.1オプションのジョージ、プレイオフの活躍再現なるか

レナードが欠場する間は、ポール・ジョージがエースの役割を担う。レナードが昨季記録した平均24.8得点を1人で補うのは不可能なため、今季はプレイメイカーとして味方のチャンスをクリエイトすることがより求められそうだ。

昨プレイオフではレナードが欠場した8試合で、平均29.6得点、11リバウンド、5.6アシストと獅子奮迅の活躍を披露。改めてその実力がリーグトップクラスであることを証明したが、そのパフォーマンスを新シーズンでも維持できるか見ものだ。

狙うはペースアップでシュート効率アップ

主軸を欠くなかで、ティロン・ルーHC（ヘッドコーチ）がどのような采配を振るうのかも注目だ。昨季はペースがリーグ28位と遅攻が主体だったが、今季はブレッドソーとレジー・ジャクソンをバックコートで組ませ、より素早いオフェンス展開を狙っていると指揮官はトレーニングキャンプで明かしている。なかでも推進力がありドライブ数の多いブレッドソーをキープレイヤーに挙げ、「彼は我々の力をブーストさせると思う。彼がボールをプッシュし、ペースを上げられればイージーバスケットも増えるはずだ」と期待を寄せている。

優れたモチベーターとして知られ、昨季はプレイオフで活躍を披露したジャクソンとテレンス・マンの躍進を促したルーHC。戦術家としては過小評価されている印象が強いが、チームをウェスト上位に導けるかはその手腕に懸かっていると言っても過言ではない。

移籍情報

【入団・再契約】カッコ内は昨季所属チーム、またはドラフト順位
レジー・ジャクソン（再契約）
ニコラ・バトゥーム（再契約）
ジャスティス・ ウィンズロウ（グリズリーズ）
エリック・ブレッドソー（ペリカンズ）
キーオン・ジョンソン（1巡目21位、ニックス経由）
ジェイソン・ブレストン（2巡目33位、マジック経由）
ブランドン・ボストン（2巡目51位、ペリカンズ経由）
アミア・コフィー（再契約）
ハリー・ジャイルズ（ブレイザーズ）

【退団】カッコ内は今季所属チーム
パトリック・ベバリー（グリズリーズ→ウルブズ）
ラジョン・ロンド（グリズリーズ〔解雇〕→レイカーズ）
ダニエル・オトゥル（グリズリーズ〔解雇〕→ブルズ）
ヨギ・フェレル（解雇）
パトリック・パターソン（ブレイザーズ）

【フリーエージェント】カッコ内はFAの種類
デマーカス・カズンズ（制限なし）

2020-21シーズン成績

レギュラーシーズン：47勝25敗（.653／ウェスト4位）
プレイオフ：10勝9敗（.526／ウェスト決勝敗退）

■チームスタッツ
平均得点：114.0（10位）
平均失点：107.8（4位）
得失点差：+6.2（2位）
平均リバウンド：44.2（17位）
平均アシスト：24.4（17位）
平均スティール：7.1（20位）
平均ブロック：4.1（29位）
FG成功率：48.2％（5位）
3ポイント成功率：41.1％（1位）
FT成功率：83.9％（1位）
オフェンシブ・レーティング：116.7（3位）
ディフェンシブ・レーティング：110.6（8位）
※カッコ内はリーグ順位

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