【2021-22シーズン】全30チームプレビュー：ワシントン・ウィザーズ

新シーズンにおけるウィザーズの見どころを紹介

NBAは日本時間10月20日（現地19日）に、リーグ75周年となる2021-22シーズンが開幕する。NBA Rakutenでは節目となるシーズンを前に、各チームの戦力状況や見どころを1チームずつ紹介していく。

ウェストブルック放出も戦力アップ

イースタン・カンファレンスで最も慌ただしいオフシーズンを過ごしたのは、ワシントン・ウィザーズと言っても過言ではない。初めに5年間指揮を執ったスコット・ブルックスを解任し、ウェス・アンセルドJr.を新指揮官に招聘。アンセルドJr.は2005年から2011年までウィザーズでアシスタントコーチを務めており、10年ぶりの復帰となった。

ロスターにも大きく手を加えている。5チームが絡んだ大型トレードで、ラッセル・ウェストブルックをロサンゼルス・レイカーズへ放出。その見返りとして、得点力に定評のあるカイル・クーズマ、モントレズ・ハレル、3&Dのケンテイビアス・コルドウェル・ポープ、司令塔のスペンサー・ディンウィディーなど実力者の獲得に成功した。リーグ屈指のスーパースターはチームを去ることになったが、チームの総合力は大幅にアップしたと言える。

3年目の飛躍が期待される日本のエース

新加入選手たちの活躍にも注目だが、3年目を迎える八村塁への期待も高い。昨季は平均13.8点と2年連続2桁得点を記録。日本人初出場となったプレイオフでは、勝利した第4戦で20得点、13リバウンドと値千金の活躍を見せるなど、平均14.8点とアベレージを上げて存在感を発揮した。

今季は通算31.3%にとどまっている3ポイント成功率の向上に力を入れたい。平均7.0本の試投数で成功率38.1％を記録した東京オリンピックでの勢いを継続できれば、平均20点の大台も夢ではない。出場時間を争うライバルが増えたなか個人的な事情でチームへの合流は遅れてしまったが、今季はビールに次ぐ「第2の男」にステップアップできるか注目だ。

拙守を立て直し、2年連続のプレイオフ出場へ

ウィザーズは3年連続でディフェンシブ・レーティングがリーグ20位以下（2020-21シーズン：20位、2019-20シーズン：29位、2018-19シーズン：27位）に沈むなど、守備の改善が急務だ。アンセルドJr.HC（ヘッドコーチ）は「守備はチーム全体で取り組まなければならない。戦術を信じ、全員がそれにコミットしないと改善はできないんだ」と就任会見で語り、選手に対し守備意識を高めるよう求めた。

ディフェンシブ・レーティングが7位と守備が機能した昨季レギュラーシーズン最後の23試合では、17勝6敗という驚異的なスパートを見せた。それだけに攻守のバランスさえ取れれば、5年ぶりの勝率5割、そして2年連続のプレイオフ進出が見えてくるはずだ。

移籍情報

【入団・再契約】カッコ内は昨季所属チーム、またはドラフト順位
アーロン・ホリデー（ペイサーズ）
ケンテイビアス・コルドウェル ・ポープ（レイカーズ）
カイル・クーズマ（レイカーズ）
モントレズ・ハレル（レイカーズ）
スペンサー・ディンウィディー（ネッツ）
コーリー・キスパート（1巡目15位）
アイザイア・トッド（2巡目31位、ペイサーズ経由）
ジョエル・アヤイ（ドラフト外）
ハウル・ネト（再契約）
キャシアス・ウィンストン（再契約）


【退団】カッコ内は今季所属チーム
イシュ・スミス（ホーネッツ）
アイザック・ボンガ（ラプターズ）
ロビン・ロペス（マジック）
アレックス・レン（キングス）
ラッセル・ ウェストブルック（レイカーズ）
チャンドラー・ハッチソン（サンズ）
ギャリソン・マシューズ（ロケッツ）
ケイレブ・ホームズリー（解雇）

2020-21シーズン成績

レギュラーシーズン：34勝38敗（.472／イースト8位）
プレイオフ：1勝4敗（.200／イースト1回戦敗退）

■チームスタッツ
平均得点：116.6（3位）
平均失点：118.5（30位）
得失点差：-1.8（22位）
平均リバウンド：45.2（8位）
平均アシスト：25.5（13位）
平均スティール：7.3（18位）
平均ブロック：4.1（28位）
FG成功率：47.5％（10位）
3ポイント成功率：35.1％（23位）
FT成功率：76.9％（19位）
オフェンシブ・レーティング：110.7（17位）
ディフェンシブ・レーティング：112.3（20位）
※カッコ内はリーグ順位

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