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WOWOWプロデューサー・植田春菜氏、10月スタートの『連続ドラマW ゴールデンカムイ ―北海道刺青囚人争奪編―』の見どころを語る

Rエンタメディア / 2024年10月4日 12時0分

WOWOWプロデューサー・植田春菜氏、10月スタートの『連続ドラマW ゴールデンカムイ ―北海道刺青囚人争奪編―』の見どころを語る

野田サトルの人気コミック『ゴールデンカムイ』。明治末期、日露戦争終結直後の北海道を舞台に、金塊を巡るバトルが描かれているこの作品を2024年1月に山﨑賢人主演で実写映画化し、大ヒットを記録した。そして、映画版の迫力と臨場感はそのままに、その続きを描くドラマ『連続ドラマW ゴールデンカムイ―北海道刺青囚人争奪編―』(WOWOW)が10月6日(日)にスタートする。
インタビュー前編では放送スタートを前にしてWOWOWプロデューサーの植田春菜氏にドラマの見どころなどを語ってもらった。 また後編では、植田氏がセレクトした、おすすめのWOWOWオリジナルドラマについて伺った。
(取材・文:田中隆信)


――映画版は製作が決まった時から期待値が高くて、公開された後、観た人たちの口コミもあって、劇場に足を運ぶ人がどんどん増えていった感じがありました。

はい。実際に作品を観られた方が楽しんでいただけて、おかげさまで劇場公開後の反響も大きかったです。お話としてはフィクションでありつつも、ちょっと史実も交えているものなので、そういう部分が幅広い世代に面白がってもらえたんじゃないかなと思います。

――北海道のアイヌのこととか、知ってるようで知らなかったことも多いですから、映画版を見て、いろいろ新たに知った方も多いんじゃないかと思います。

本当にそうだと思います。そもそもあまり映像作品としてはフィーチャーされない時代設定ということもありますし、題材としてもそこを掛け合わせているところがこの作品のユニークなところだと思います。

――映画からドラマにつながる大きなプロジェクトになりましたね。

最初に聞いた時、あまりに壮大な取り組みに「これは大変なことになるぞ」と思いました(笑)。元々は、制作会社「CREDEUS」の松橋(真三)さんというプロデューサーが企画されていて、うち(WOWOW)でやりましょうということになった時に映画とドラマの掛け合わせでやるのがいいんじゃないかという話になりました。とにかく、描かれている内容が多岐にわたっている作品で、アクションの部分もありつつ、コメディ要素もあったり、ヒューマンな部分もあったり、グルメなエピソードもあったり、本当に盛りだくさんな内容の原作なので、作るのが大変そうだなというのは感じていました(笑)。

――WOWOWではこれまでにも、例えば地上波の局とコラボして連作のドラマを作るといったこともしてきていますし、前例がないわけではないような気が。

言われてみれば、他局さんと共同製作させていただくこともこれまでにありましたし、映画とドラマという連動のものも過去に何作品かありました。いろんな形がありながらも、原作がある作品であれば、その原作を一番面白く見せるにはどういう形が良いのかという発想で考えている部分は多いです。

WOWOWゴールデンカムイ_山﨑賢人

――山﨑賢人さんが会見で「映画はまだまだ序章」と言っていたように、映画の中で重要かつ根本となる部分を描いて、ドラマでそこから発展させていくという感じなので、『ゴールデンカムイ』に関しては、映画があってドラマという流れがすごく合っていると思いました。

おっしゃる通りで、主人公の杉元と相棒となるアシリパの関係性を映画でしっかり描いて、セットアップした上でそれ以降の話に差し掛かるのがドラマ版なので、映画版で主人公たちのキャラクター設定、バックボーンを含めて、ちゃんと描けた上で、ドラマではさらに他のキャラクターたちの話に広げていけるという形になっています。そう考えるとこの作品は、アクションなどスケール感のある部分を映画でガツンとやって、物語が実際に展開していくところをドラマでは全9話にわたってじっくりと描いていくので、映画とドラマの役割分担もうまく出来ています。

――映画だと2時間強で一気に見せていくところがありますが、ドラマだと全9話ということで尺も長いですし、じっくりと描いていくという部分においてはドラマの方が適していそうですね。

はい、そう思います。映画館の大きなスクリーンで見せるという魅力は変え難いものがありますが、中身を描くということに関しては尺をかけて「連続ドラマ」としてやれることがいろいろあると思いますので、映画版とは違う楽しみ方をしてもらえると嬉しいです。この原作はとにかくいろんなキャラクターが登場しますので、出来るだけ多くのキャラクターに登場してもらってしっかりとエピソードを描いていくというのが、やるべきことだと考えていたので、それがしっかりと叶ったのかなと思います。

――いろんなキャラクターが登場しますが、キャストがハマり役だと思いました。主演の山﨑賢人さんは他にも漫画原作の実写映画で主演を多くされていますが、この作品では“杉元”だなって思いますし。

私もそれがすごいなと思っています。いろんなキャラクターを演じられていますが、どれもそのキャラクターになっているんです。『陰陽師0』では若い時の安倍晴明を痩せてほっそりした体型で演じられていて、「キングダム」シリーズでは主人公の信を作品ごとに成長していく姿をしっかりと演じられていました。それで『ゴールデンカムイ』では大人な、成熟した元軍人の役で、複雑な思いも抱えているキャラですけど、巧みに演じられていて、全部違うのが本当にすごいです。

――漫画原作の実写映画やドラマは、原作のイメージも強いので誰が演じるかというのも観る人の大きな判断材料になると思うんですが、山﨑賢人さんの場合、安心感があるというか、きっといいものになるに違いないと期待させてくれる感じがするんです。

その原作のキャラクターをどう全うするかに全力を注いでらっしゃる俳優さんだなと感じました。

――山﨑さんだけでなく、アシリパ役の山田杏奈さんも原作と重ねられるようなキャラクターになっていました。

山田さん自身もいろんなところでお話しされていますが、原作では子供という設定で、二十歳を過ぎた女優さんがこの役を演じることへの葛藤はおありだったと思いますが、原作の中でも何歳という設定をはっきりとしているわけでもないですし、アシリリパというキャラクター自体が見た目は子供かもしれないですけど、中身は成熟しているので、山田杏奈さんが演じるアシリパはすごく説得力があると思いました。山﨑さん同様、ハマり役だと思います。

――鶴見篤四郎役の玉木宏さんも土方歳三役の舘ひろしさんも、ビジュアル含めてキャラになり切っていましたし、ドラマ版から登場する北村一輝さんや中川大志さんもキャラビジュアルを見て、期待値も高まりました。

映画版以上にキャラクターの数が多いので、鶴見や土方の目的について映画でも描かれていましたけど、それ以外にドラマでは「鶴見が背負っているのはこういうことなんだ」というのを他のキャラクターが語っていくので、キャラの多面的な部分がいろんな人物の目線を通して描かれ、人間ドラマとしての広がりも出てきます。北村さんや中川さんが演じる新キャラに関しても、「どこに出てくるんだろう?」というワクワク感がありますよね。新キャラを解禁するたびにみなさんが喜んでくださるので、私たち製作陣も安心しています。

――映画もドラマも物語の舞台が北海道ということで、極寒の中での撮影だったと思いますが、それもまた他のドラマとは違う撮影現場の雰囲気だったのかなと思いますが。

そうですね。とにかく寒い場所なので長時間続けて撮影はできなかったりしますし、そういう環境だからこそ準備がすごく大事でした。冬は日照時間も短いですし、その間でどれくらい撮れるのかを計算して、天気が少し崩れ始めたとしても、出来るギリギリのところまで撮ったりしていました。そういうところも含めて、チーム一丸になって、役者さんをサポートしながら取り組めました。

――ドラマ版の魅力というと?

1話完結とまでは言いませんが、1話ごとに出てくるキャラクターがどんどん変わっていきます。大きな地続きのストーリーはありますが、各話ごとに楽しんでもらえる内容になっているので、それがドラマ版の特徴であり魅力かなと思います。シチュエーションやロケーションも違っていたりするので、「これが一つのドラマなのか?」と思うくらいの振り幅の広さがあります。

――それは面白そうですね。

やっぱり映画版では杉元とアシリパの話がしっかり描かれていましたけど、ドラマ版になるとそれ以外のキャラクターがどういう事情を抱えていたのかとか、なんで今自分はここにいるのかなど、生きている意味や目的、使命を考えて行動に移していくヒューマンドラマも多く描かれています。

――1話ごとに特徴が違うということも、エンディング曲が全て違う曲ということにも関係していそうですよね?

そうですね。色とりどりにすることが『ゴールデンカムイ』らしいのかなと思いまして、エンディングテーマを各話違うものにしました。『ゴールデンカムイ』が好きだというアーティストの方に参加していただきましたので、それぞれが思う『ゴールデンカムイ』を曲にしてもらいました。いろんなジャンルの楽曲になっていますので、ぜひエンディングテーマも楽しみにしていただければと思います。

――ドラマをどのように楽しんでもらいたいですか?

観られる方それぞれに推しのキャラクターがいると思いますので、それを目的に見てもらうのもいいと思います。個人的には、話によって監督も違っているので、演出的なバリエーションも幅が広いので、各話の違いも楽しんでいただければ。とにかく全話見どころなので選びきれないんですけど(笑)。通常の連続ドラマの場合だと、起承転結という感じで話が進展していくので、後半に向けての見どころとかを語ることができますけど、この作品は各話違うので、連続ドラマっぽくないところも魅力なのかもしれません。原作ファンの方は「このキャラが解禁されたということは、あのエピソードまで描かれるんだな」というのを分かってると思いますが、ドラマでどうなっているのか楽しんでもらえれば。またドラマのスタートに合わせて映画版の放送もありますので、映画版をまだ見てないという方は、合わせてお楽しみください。

※アシリパのリは小文字が正式表記。

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