一人暮らしの初期費用、相場はいくら?抑えるには?
ら・ポイ活ギャラリー / 2022年10月18日 10時0分
一人暮らしの初期費用、相場はいくら?抑えるには?
一人暮らしを始める際の初期費用は、安くはありません。
賃貸契約にかかる費用や引っ越し費用、家具家電を購入する費用とまとまったお金がかかります。
ここでは、それぞれの費用の相場と費用を抑える工夫を解説します。
一人暮らしの初期費用の内訳と相場
一人暮らしを始めるには、まとまったお金がかかります。
賃貸であれば物件を借りるための費用、引っ越しの費用、生活環境を整えるための費用など、全てあわせると50万円前後になることもあるでしょう。
令和3年度「教育費負担の実態調査」によると、大学生が下宿を始めるのにかかった費用の平均は約39万円です。※1
具体的に、何にいくらかかるのでしょうか。
主な初期費用と目安を以下にまとめました。
費用の内訳 | 相場 |
---|---|
前家賃 | 家賃0~2ヶ月分 |
敷金・礼金 | 家賃0~4ヶ月分 |
仲介手数料 | 家賃0~1ヶ月分 |
火災保険料 | 1~3万円 |
鍵交換代 | 1~3万円 |
引っ越し費用 | 3~15万円 |
家具・寝具等購入費用 | 3万円 |
家電購入費用 | 7万円 |
賃貸にかかる初期費用が、初期費用の多くを占めています。
一般的に、敷金・礼金・前家賃は、家賃の何ヶ月分という決まり方ですので、実際にかかる初期費用は入居する賃貸物件の家賃に左右されます。
上記表の相場をもとにした家賃別の目安額は以下の通りです。
【家賃別初期費用の目安】
- 家賃5万円の場合…15~56万円
- 家賃6万円の場合…16~63万円
- 家賃7万円の場合…17~70万円
- 家賃8万円の場合…18~77万円
- 家賃9万円の場合…19~84万円
- 家賃10万円の場合…20~91万円
物件の中には初期費用が0円もあるものの、人気の物件は敷金・礼金がかかることも多いでしょう。
引っ越しの時期や荷物の量に左右されるのが、引っ越しにかかる費用です。
はじめての一人暮らしで荷物が少なければ、あまりかからないかもしれません。
はじめに揃える家具家電も、部屋の環境やどこまで揃えるかで費用が大きくかわります。
次章からは、それぞれの項目の詳細と、費用を下げる方法を解説します。
※1 子供1人当たりにかける教育費用(高校入学から大学卒業まで)は減少 令和3年度「教育費負担の実態調査結果」/日本政策金融公庫/2022年1月14日現在
https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/kyouikuhi_chousa_k_r03.pdf
賃貸の初期費用は?費用を抑えるには?
賃貸物件へ引っ越す際には、敷金礼金の他にも様々な費用がかかります。
前章でもご紹介の通り、費用の目安は以下の通りです。
【賃貸の初期費用の目安】
- 前家賃…家賃0~2ヶ月分
- 敷金・礼金…家賃0~4ヶ月分
- 仲介手数料…家賃0~1ヶ月分
- 火災保険料…1~3万円
- 鍵交換代…1~3万円
それぞれ詳しく見ていきましょう。
前家賃
入居前に必要な資金の1つが、前家賃です。
入居翌月と入居月の家賃(日割り)を敷金・礼金などと併せて入居前に支払います。
本来毎月支払う家賃を事前に支払うので、入居翌月は家賃の支払いがありません。
ただ入居時の費用負担が大きくなる一因です。
入居時の費用負担を減らすため、前家賃の必要のない物件もあります。
「フリーレント」と呼ばれる物件は、入居後数ヶ月間の家賃がかかりません。
家賃が無料の期間は、物件ごとに決められています。※2
入居後の家賃が1ヶ月~2ヶ月間無料の場合は、通常は初期費用として必要な前家賃がかからないのです。
初期費用が抑えられるフリーレントの物件ですが、注意も必要です。
最低入居月数などの条件が付けられているものもあります。※2
さらに、一般的に無料なのは家賃のみで、管理費や共益費は別途必要です。※2
敷金・礼金
初期費用を大きく左右するのが、敷金・礼金です。
物件により様々で、高い物件では計4ヶ月分、安い物件では敷金も礼金もかかりません。
そもそも敷金と礼金は何の費用かご存じでしょうか?
敷金は、物件を借りる上での「担保」です。※3
家賃の滞納や退去時の原状回復など、何かあったときのために事前に大家さんなどに預けておきます。※3
退去時の原状回復や室内クリーニングなどの費用に充てられ、残金があれば返金されます。
敷金がかからない物件の場合は、退去時に原状回復にかかった費用やクリーニング代が必要になります。
つまり敷金なしの物件は初期費用が抑えられるものの、退去時には費用がかかるのです。
一方礼金は、大家さんへの謝礼金です。
お礼ですので、退去後の返金等はありません。
最近では礼金が家賃の1ヶ月分の物件も多く、さらには礼金ゼロ、敷金3ヶ月分といった設定の物件もあります。
敷金・礼金ともゼロの物件であれば、初期費用が抑えられます。
ただ敷金・礼金ゼロと記載されていても、別途保証料やクリーニング代などが必要な場合も多いものです。
物件を探す際には、敷金・礼金以外の備考欄の金額も確認しましょう。
仲介手数料
仲介手数料は、通常家賃の1ヶ月分です。
物件を仲介する不動産仲介会社へ支払われます。
ただこの仲介手数料も、全くかからない物件もあります。
大家さんが不動産会社に仲介手数料を負担していると、入居者の仲介手数料の負担はありません。
火災保険料
賃貸契約時に、火災保険への加入が求められる物件も少なくないでしょう。
火災保険は、通常入居時(加入時)に1~3万円程度かかる他、契約更新ごとに費用が発生します。
ただ、保険料は物件の状況により決まります。
一般的に、木造のアパートよりもコンクリートのマンションの方が安くなると言われています。※4
賃貸物件の火災保険は、実は物件契約時に提示されるものに加入しなければならないわけではありません。
契約条件に「火災保険の加入が必須だった」と思われるかもしれませんが、自分で火災保険を選ぶことも可能です。※5
不動産会社にすすめられた保険会社の火災保険に加入が必須ということではないのです。
ただし、自分で選んだ場合、その火災保険で問題ないかを、不動産会社や大家さんに事前確認が必要です。※5
条件が合えば、自分で火災保険を選ぶことで保険料を抑えられる場合もあります。※5
一人暮らしの初期費用は敷金・礼金の占める割合が高く、初期費用を抑えるなら敷金・礼金が安い物件がベターです。
物件探しの際には家賃に注目しがちですが、初期費用の総額や更新料も確認しておくと安心です。
※2 フリーレント|UR賃貸住宅とは|UR賃貸住宅/2022年1月14日現在
https://www.ur-net.go.jp/chintai/whats/system/freerent/
※3 賃貸借契約に関するルールの見直し/法務省/2022年1月14日現在
https://www.moj.go.jp/content/001289628.pdf
※4 火災保険料の相場は?保険料の決まり方と保険料をなるべく抑えながらも満足できる補償内容にするためのポイントを解説/ソニー損保/2022年1月14日現在
https://www.sonysonpo.co.jp/fire/gde002.html
※5 賃貸住宅でも火災保険は必要?保険料の相場や、つけておきたい補償内容を紹介/ソニー損保/2022年1月14日現在
https://www.sonysonpo.co.jp/fire/gde001.html
一人暮らしの引っ越し費用の目安、安くするには?
Rakutenお引越しキャンペーンによると、
引っ越し業者に依頼した場合の一人暮らしの引っ越し費用は、3~15万円です。
ただ引っ越しの時期や距離により大きく異なります。
引っ越し費用の距離ごとの目安として、
近距離(15km未満)は3~5万円、
中距離(200km未満)は5~7万円ですが、
遠距離(500km以上)では10~15万円です。
ただこの引っ越し費用は、家具や家電などの荷物をすべて引っ越し業者に依頼した場合の金額です。
初めての一人暮らしで家具や家電を新たに買うのであれば、これほどかからないかもしれません。
配達先は新居を指定することで、引っ越し業者に依頼する荷物が少なく、引っ越し費用を抑えられます。
荷物が少ない場合の引っ越しは、
- 自分や家族、友人の車で運ぶ
- レンタカーで運ぶ
- 宅配便や家財便などに依頼する
- 専用ボックスを使った単身引っ越しパックに依頼する
などの方法があります。
自分や家族の車で荷物を運べば、引っ越し業者にかかる費用はなくなりますが、ガソリン代やレンタカー費用はかかります。
自分たちで引っ越しをして、友達や家族へのお礼やガソリン代を考慮すると、宅配便や単身引っ越しパックの費用とは、あまり変わらないかもしれません。
また荷物が少なく段ボールに収まる場合には、通常の宅配便に依頼すると費用を抑えられます。
宅配業者のホームページでサイズや費用の目安が確認できます。
段ボールが複数個の場合や大型家具1つ程度であれば、専用ボックスを使った単身向けの引っ越しパックも利用可能です。
通常の引っ越しはトラック1台に荷物を積み込み、作業員数名で荷物の持ち運びをしてくれますよね。
梱包や開封、設置まで手伝ってもらえるプランもあります。
一方、専用ボックスの単身引っ越しパックは、決まったサイズのコンテナボックスに荷物を載せ、トラックで運んでもらいます。
コンテナボックスは自分専用ですがトラックは混載で、家具の設置や梱包は、すべて有料オプションです。
引っ越し費用は、荷物量を減らし、繁忙期(3月前後)を避けることで抑えられます。
引っ越し費用の相場や繁忙期の目安については、
引越し料金の相場は?家族と単身、3月の総額はいくらになる?
で確認できます。
一人暮らしの初期費用、家具家電はいくら費用?
初めての一人暮らしだと、家具や家電をすべてそろえなければなりませんよね。
一人暮らしを始めるのに必要な最低限の家具家電は、以下の通りです。
最低限のものだけでも、新品の家具と家電をそろえると10万円前後は必要になるかもしれません。
【一人暮らしに必要な家具家電】
- 冷蔵庫
- 電子レンジ
- 洗濯機
- 掃除機
- 布団
- テーブル
- 食器
- 調理器具
- カーテン
初期費用を抑えるならば、はじめは必要最低限のものだけを揃え、可能であればリユースを活用すると家具家電にかける費用は安くなります。
必要最低限のものだけそろえる
あれもこれもと欲しくなりますが、初期費用を抑えるには、まずは必要最低限のものだけにするのが無難です。
この他にも、テレビやベッド、ソファーなども必要という方もいるかもしれません。
ただ初期費用を抑えるなら、なくても暮らしに困らないものは引っ越し後、必要になってから買い足すのがベターです。
家電量販店や通販では、一人暮らし向けの家電や家具のセットが販売されており、個別に買うよりもお得なものもあります。
リユースを活用する
さらに費用を抑えるには、リサイクルショップで中古品の家具家電セットを買うこともできます。
ただリサイクルショップでの家電購入は注意が必要です。
配送や設置をしてもらえないところや、別途費用がかかることもあります。
冷蔵庫や洗濯機は、自分で配送や設置が難しいもの。
設置費用を含めると新品を買うのと変わらなかった…と後から後悔しないよう事前に確認しておきたい項目です。
実店舗に近いエリアに限り配送・設置無料のリサイクルショップもあります。※6
引っ越し先の近所にあるリサイクルショップで探すのがよさそうです。
※6 【楽天市場】【送料&設置費無料】一人暮らし 中古家電3点セット (冷蔵庫/洗濯機/テレビ) /2022年1月14日現在
https://item.rakuten.co.jp/trefac-f/999002/
一人暮らしの初期費用を抑える方法
初めての一人暮らしには何かとお金がかかるもの。
少しでも初期費用を抑えるための方法をまとめました。
【少しでも費用を抑える方法】
- 敷金礼金が安い物件を選ぶ
- フリーレント物件を探す
- 火災保険は自分で選ぶ
- 引っ越し荷物を減らす
- 繁忙期を避ける
- 揃える家具家電は必要最低限、リユースも視野に
- 新調する家具家電は引っ越し先で調達する
- 家賃も抑えられるシェアハウスや同居も検討する
この他にも、エアコンやインターネット環境など設備が整った物件を選ぶと入居後に困らないでしょう。
設備が整っている物件は家賃が高くなりがちですので、初期費用と併せて検討するのがよさそうです。
またクレジットカードで支払いポイントを貯めるとお得です。
賃貸にかかる初期費用も、クレジットカードで支払い可能なところもあります。
クレジットカードを使えば引き落としは翌月以降ですので、一度にまとまった金額が用意できない場合にも便利です。
大学生の一人暮らし
大学生が一人暮らしを始めるためにかかった費用は、平均38.7万円です。※1
ただ最も多いのは25万円未満で、全体の1/3を占めています。※1
大学生が一人暮らしを始めるのは、入学時の4月からが多いもの。
3~4月の引っ越し繁忙期に引っ越すため、家賃や敷金礼金も引っ越し費用も高くなりがちです。
可能な場合には、いったん学生寮や学生会館に入寮するか、はじめは実家から通うのも費用の節約になります。
繁忙期を避けると費用が抑えられるでしょう。
シェアハウスも増えている
近年、東京を中心にシェアハウスが増加しています。※7
一般的にシェアハウスは礼金がかかりません。※7
敷金や保証金も5万円未満の物件が多いようです。※7
さらに、シェアハウスはトイレやキッチン、浴室、洗濯室などは共用です。※7
つまり冷蔵庫や洗濯機、電子レンジなどを自分で用意する必要がありません。
礼金や敷金だけでなく、家電を用意する費用もかからないため、初期費用は通常の賃貸物件よりも抑えられます。
※1 子供1人当たりにかける教育費用(高校入学から大学卒業まで)は減少 令和3年度「教育費負担の実態調査結果」/日本政策金融公庫/2022年1月14日現在
https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/kyouikuhi_chousa_k_r03.pdf
※7 シェアハウスに関する市場動向調査結果について/国土交通省/2022年1月14日現在
https://www.mlit.go.jp/common/001151588.pdf
まとめ
一人暮らしを始めるには、まとまったお金が必要です。
通常、敷金・礼金・仲介手数料など賃貸契約にかかる費用は家賃の5ヶ月分と高額な場合もあるでしょう。
特に3月の繁忙期は高くなりがちです。
初期費用を抑えるなら、繁忙期をずらして引っ越しをしたり、礼金や前家賃を抑えられる「フリーレント」物件を探したりするのも有効でしょう。
また、家賃は入居後払い続けるものです。
支払いに無理のない家賃の物件を探すことも大切です。
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