逆輸入版きゃりーが見せた「100%の本気」 音圧もスピードもアップした”日本公演”レポート

リアルサウンド / 2014年5月19日 20時0分

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 2月13日にシアトルで幕を開け、6月28日のバンコクでフィナーレを迎えるきゃりーぱみゅぱみゅ2回目のワールドツアー、NANDA COLLECTION WORLD TOUR 2014。各都市で2.000〜3.000人規模のライブハウスをソールドアウト、シドニー公演では急遽さらに大きな会場に変更になるなど、世界中でファンを熱狂させているきゃりーが、5月17日と18日にZepp Tokyoで「日本公演」を行った。このワールドツアーの一環としての「日本公演」、昨年行われた初のワールドツアーでは日本の各都市もツアーに組み込まれていたが、おそらくは多忙を極めるスケジュールのためだろう、今年は東京公演のみというプレミアム性の高いものに。2000人規模のスタンディングのライブハウスできゃりーのライブをフルセット見られる機会は現段階でも貴重だし、今後はさらに貴重なものとなっていくだろう。

 今年の1月に行われた横浜アリーナ公演については、以前本サイトの記事【きゃりーが見せた未来型エンターテインメントーー横浜アリーナ公演の画期性とは?】にも書いたように、新しいエンターテインメントの在り方を提示した画期的なものだったが、今回のワールドツアーのステージはきゃりー自身もMCで「100%本気のライブです!」と言っていたように、必要最小限のセット(と言っても、普通のアーティストのライブよりも豪華だが)の中、全22曲、歌とダンスで真っ向勝負のストロングスタイル。ちびっ子きゃりーファンもたくさん集っていたせいか音量が控え目だったアリーナ公演との最大の違いは、その低音の重さと太さ。所属事務所ASOBISYSTEM主催のクラブイベントなどに今でも頻繁に参加しているきゃりーだが、この日のサウンドはまさにクラブ仕様。また、「ふりそでーしょん」「もったいないとらんど」などの曲は、明らかにいつもよりもBPMが速い! 逆輸入版のきゃりーは重低音&高速きゃりーなのだった。

 中盤のMCで、今回のワールドツアーでの各都市での出来事を日本のファンに報告をするきゃりー。移動と時差と過密スケジュール(ライブに訪れた各国で、プロモーション取材も受けまくっているのだ)で「気が狂いそうになった」とつい本音を漏らすきゃりー。また、ライブ中に発表された今秋の日本全国アリーナツアーについては、現在そのコンセプトを練っている最中としながらも、「死をテーマにしようと考えてます」と意味深な発言も。

 しかし、そもそもきゃりーがアートディレクターの増田セバスチャンらスタッフと共にこれまで作り上げてきた世界の独創的なイメージ&ビジュアルは、常に「狂気」や「死」と隣り合わせのものだった。今回のステージで披露された新曲「きらきらキラー」も、「きらきら」してるものを「殺す」というテーマが込められた、近作シングル曲にはなかった攻撃的な歌詞とサウンドとダンスが印象的だった。7月9日にはサードアルバム『ピカピカふぁんたじん』のリリースも決定。ワールドツアーで世界中を駆け回った2014年上半期に続いて、2014年下半期には再び日本中できゃりー旋風が巻き起こることだろう。(宇野維正)

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