英国、ファーウェイ5G参入「リスク管理可能」と報道、米国などとの「スパイ同盟」に亀裂?

Record China / 2019年2月23日 7時10分

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中国通信機器大手ファーウェイの次世代通信規格「5G」参入をめぐり、英国の情報当局が「リスクは管理可能と判断」と複数の英紙が報じた。「ファイブ・アイズ」と呼ばれる米国などの「スパイ同盟」に亀裂が走るのか。写真はファーウェイ。

2019年2月22日、中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)の次世代通信規格「5G」参入をめぐり、英国の情報当局が「リスクは管理可能と判断した」と複数の英紙が報じた。英国は米国やカナダ、オーストラリア、ニュージーランドと共に機密情報の共有網を築く。「ファイブ・アイズ」と呼ばれる「スパイ同盟」に亀裂が走るのか。

ファーウェイの5G参入について、英国のウィリアムソン国防相は昨年12月、「重大で非常に強い懸念を抱いている」と表明。参入を容認すれば、中国のスパイ活動に利用される恐れがあるとして、サイバーセキュリティーを全面的に見直す必要性を訴えた。英秘密情報部(通称MI6)のヤンガー長官も「情報網を危機にさらす危険がある。とりわけ軍事関連の通信を傍受されれば、戦略が筒抜けとなって安全保障上の脅威となる」と警戒していた。

英フィナンシャル・タイムズ(FT)などによると、ファーウェイ製品の安全性を調べている英政府通信本部(GCHQ)傘下の国家サイバーセキュリティーセンター(NCSC)はこのほど、5G網に導入しても安全保障上のリスクは抑えられると評価した。FTは利用を一部制限すべき領域はあるものの、調達先の多様性を確保する狙いもあり、全面排除しない方向で検討していると伝えた。

さらにFTが関係筋の話として報じたところによると、英デジタル・文化・メディア・スポーツ省は国内の通信インフラに関する調査報告を公表する見通し。報告にはファーウェイ製品を5Gネットワークに利用した場合の情報漏えいリスクへの対処方法などが盛り込まれるという。

「ファイブ・アイズ」は諜報活動に関する「UKUSA協定」を締結しているアングロサクソン系5カ国の通称。加盟国間で傍受した盗聴内容や情報を共同利用している。米軍三沢基地(青森県)にも「象のおり」といわれた巨大なアンテナ施設があり、ロシア(旧ソ連)、中国、北朝鮮などの通信を24時間モニターしていた。

5カ国中、米国やオーストラリア、ニュージーランドは5G分野へのファーウェイ参入を禁止した。米国の要請で同社の孟晩舟・副会長兼最高財務責任者(CFO)を拘束したカナダも禁止の方向とされる。ペンス米副大統領は16日、ミュンヘン安全保障会議で演説し、安全保障上の脅威と同社を名指しで非難。ポンペオ米国務長官も同社製品を使う国との同盟関係の維持は困難だと警告した。

英政府はファーウェイの5G参入の可否について判断を示していないが、ロイター通信は「英国が欧州の通信機器市場でファーウェイに救いの手を差し伸べた形だ」と報道。「他の国が英国に追随すれば、欧州の5G市場で覇権を狙うというファーウェイの野心は頓挫せずに済む」として、英政府の最終判断に注目している。(編集/日向)

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