くまモン、中国名「熊本熊」に改名も商標登録でいたちごっこ続く

Record China / 2019年3月22日 13時50分

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熊本県の人気キャラクター「くまモン」の中国名が「酷MA萌」から「熊本熊」になった。商標登録も申請したが、中国では新名称も登録済み。県は異議を申し立てたとみられ、クマならぬいたちごっこが続きそうだ。

熊本県の人気キャラクター「くまモン」の中国名が「熊本熊」になった。これまで使っていた「酷MA萌」が定着しない上、第三者が商標登録したこともあり、県が変更に踏み切った。商標登録も申請したが、中国では新しい名前も登録済み。県は異議を申し立てたとみられ、クマならぬいたちごっこが続きそうだ。

新名称の「熊本熊」は中国で「くまモン」のあだ名として呼ばれていた。従来の「酷MA萌」は発音に合わせ、「かっこいい」「かわいい」という漢字を当て字に使ったものだったが、熊本県のキャラクターとの認識が浸透しないという弱点もあった。

19日には北京で新名称の発表会が開かれ、中国メディアを含む大勢の報道陣が集まる中、熊本県の担当者が「熊本のクマ」を意味する「熊本熊」と名付けたことを発表。会場では「くまモン」自身も登場し、早速新しい名前の掛け声とともにダンスを披露したり、写真撮影に応じたりしてイベントを盛り上げた。

「くまモン」は中国でも大人気で、グッズなどが大量に売られている。「酷MA萌」については中国企業とみられる第三者による商標の登録が類似のものも含めると80件余り申請され、中にはすでに登録されているものもある。こうしたことも改名の理由だった。

しかし、日本メディアによると、「熊本熊」に関しても、中国企業とみられる企業からの商標登録申請があり、数件はすでに登録されていた。中国の商標登録は建前上、日本と同じように「先願主義」で、先に申請を出した方が勝ち。正式登録されてしまったら、権利者と交渉して譲り受けるなどの手続きを踏まなければならない。米アップル社が中国で先に商標登録された「iPad」の権利を6000万ドル(現レートで約66億円)で買い取ったのは有名な話だ。

「熊本熊」に限らず、中国で日本ブランドをめぐる商標権争いは枚挙にいとまもないほど。過去には「クレヨンしんちゃん」(蝋筆小新)、「ウルトラマン」(奥特曼)、「無印良品」(無印良品、MUJI)、「讃岐うどん」(讃岐鳥冬)などのケースで、中国企業が商標登録を済ませていた。「クレヨンしんちゃん」の場合、発行元の双葉社は勝訴までに8年もの歳月を要した。

中国での商標登録の申請には1件当たり10万~15万円、10年ごとには約10万円の維持費がかかるが、先を見越して手を打っておけば、海外の「本家」に売り付けるなどのビジネスが十分成り立つ。「青森」などの地名が商標登録された事例もあり、中国など海外に進出する際は、将来手掛ける可能性のある商品やサービスの名称を押さえておくことがますます重要となりそうだ。(編集/日向)

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