5月の中国対外貿易には3つの「意外なこと」―中国メディア

Record China / 2019年6月11日 20時50分

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5月の中国対外貿易データが10日に発表された。市場の予想と比較すると、今回の結果には3つの「意外なこと」があった。資料写真。

5月の中国対外貿易データが10日に発表された。市場の予想と比較すると、今回の結果には3つの「意外なこと」があった。中国新聞網が伝えた。

■意外なことに輸出が予想より好調だった

税関総署が10日に発表した最新のデータをみると、5月の輸出額は前年同期比7.7%増加し、伸び率は前月の2倍以上となり、市場の予想を明らかに上回った。5月の輸出回復傾向に牽引されて、1-5月の輸出額伸び率は1-4月を0.4ポイント上回った。

アナリストは、「米中の関税措置がエスカレートする状況の中でも中国の輸出が増加傾向を保ったのは、企業が多様な市場の開拓に努力したためであり、また中国の商品に強い競争力があったためだ」との見方を示した。

税関総署のデータでは、1-5月には中国と欧州連合(EU)、ASEAN、日本などの主要貿易パートナーとの輸出が軒並み緩やかに増加し、中でも対EU、対ASEANは伸び率が10%を超えた。「一帯一路」(the Belt and Road)沿線国との貿易額も増加し、対米輸出減少の影響を軽減する上でプラスになった。

中国国際貿易促進委員会研究院国際貿易研究部の趙萍(ジャオ・ピン)部長は、「ここからわかるのは中国の対外貿易企業の市場の多様化が絶えず推進され、リスク対抗力と強靱性が増強していることだ」と述べた。

外部が経済貿易摩擦の損害を被るのではないかと懸念する電気機械製品と労働集約型製品も輸出が引き続き増加した。1-5月には、電気機械製品の輸出額は同5.1%増加し、労働集約型製品の輸出額も同7.2%増加した。

上海証券の胡月暁(ホー・ユエシャオ)チーフマクロアナリストは、「輸出の安定局面から、中国の商品の国際経済における地位は取って代わるのが難しいものであることがわかる」と述べた。

商務部国際貿易経済協力研究院国際市場研究所の白明(バイ・ミン)副所長は取材に答える中で、「『一帯一路』建設が緩やかに推進され、新興市場の開拓、自由貿易協定の交渉、自由貿易港の探求が加速したことは、いずれも今後の中国の輸出の安定増加に力強い支えを提供することになる」と述べた。

■意外なことに輸入が大幅に減少した

5月には、輸入額が同2.5%減少した。米ドルに換算すると、同8.5%の減少で、2016年7月以降で最大の減少幅になった。

輸入額の大幅減少には3つの要因があったと考えられる。

第1に、比較の対象となる基数の効果がある。前年同期の輸入額は同15.6%増加と大幅に増加し、基数の高さが今年5月の輸入額増加率の小幅低下につながった。

第2に、貿易摩擦の影響を受けて、一部の大口商品の輸入量が大幅に減少したことがある。税関総署のデータでは、5月の原油や天然ガスなどの主要大口商品の輸入量は軒並み減少し、中でも大豆は736万2000トンにとどまり、減少幅は24%にも達した。

第3に、マクロ経済になお下方圧力がかかっていることがある。交通銀行金融研究センターの唐建偉(タン・ジエンウェイ)首席研究員は、「輸入減少幅が予想を上回ったことは、国内の需要がまだ相対的に低迷し、経済になお下方圧力がかかっていることを物語る」と述べた

注目されるのは、中国政府がこのほど経済成長の安定に向けて一連の措置を打ち出したことだ。これにはネットワークの速度向上・料金値下げや企業のイノベーション能力向上への支援などが含まれる。アナリストは、「政策の効果が徐々に顕在化するのにともない、中国経済の持続的好転が期待できる」との見方を示した。

■意外なことに対米貿易黒字が減少せず増加した

米国が中国からの輸入品2500億ドル相当分に追加関税をかけた現在の状況の中、外部では中国の対米貿易黒字が減少するかどうかに関心が集まる。しかし税関総署のまとめたデータでは、今年1-5月の対米貿易黒字は減少しないどころか、前年同期よりも11.9%拡大した。

これは中国の米国への輸出の減少幅が米国からの輸入の減少幅よりもはるかに小さかったためであることはすぐにわかる。1-5月の対米輸出額は同3.2%減少、対米輸入額は同25.7%減少だった。

中国商務部国際貿易経済協力研究院対外貿易研究所の梁明(リアン・ミン)所長は、「中国が米国へ輸出する2000億ドル相当の商品のうち、その対米輸出額が当該商品の輸出額全体に占める割合が50%を超えるものは124品目にとどまる。これはつまり中国の輸出商品の大半は米国市場への依存度がそれほど高くなく、他の市場への切り替えが可能だということだ。その一方で、米国の中国からの輸入商品への依存度は相対的に高い」と述べた。

中国社会科学院世界経済・政治研究所の高凌雲(ガオ・リンユン)研究員は、「多くの米国メーカーは中国産の原料や中間製品への依存度が高く、米国国民もコストパフォーマンスの高い中国産消費財への依存度が高い。よって中国からの輸入商品に対する米国のニーズは、追加関税があっても目に見えて減少することはない。追加関税によって増大した負担は、米国の企業と消費者が引き受けるしかない」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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