元徴用工判決の韓国政府基金案、「どこからも歓迎されない」「大慌てで火種消そうとした」と主要メディア

Record China / 2019年6月21日 16時40分

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元徴用工問題で韓国政府は日韓企業による基金案を日本に提案した。日本側は直ちに拒否。6月末のG20首脳会議を意識した提案を韓国の主要メディアは「どこからも歓迎されない」「火種を大慌てで消そうとした」などと酷評した。

元徴用工問題で韓国政府は19日、日韓企業の自発的な拠出金で基金をつくり慰謝料を支払う案を日本に提案した。これに対し、日本側は直ちに拒否。6月末に大阪で開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議をにらんだ提案を韓国の主要メディアは「どこからも歓迎されない」「火種を大慌てで消そうとした」などと酷評した。

韓国外務省の提案は訴訟当事者の日本企業、1965年の日韓請求権協定で恩恵を受けた韓国企業が資金を拠出し、財源を確保した上で、判決が確定した原告に慰謝料相当額を支払うとする内容だ。韓国ではポスコ、KT、日本では日本製鉄(旧新日鉄住金)と三菱重工業などが対象企業とされる。原告側との事前調整なく、慰謝料を受け取って和解するかどうかは「個人の選択の問題」という。

この基金方式は昨年10月の韓国最高裁判決後、一部の専門家らが提唱していたが、大統領府(青瓦台)は「発想自体が非常識だ」として反対。「判決を尊重するというのが基本的な立場だ」との見解を繰り返し表明してきた。いったん消えた案が復活したのではないかとの指摘に外交当局は「関係官庁による十分な協議を行った。当時と現在の状況は異なる」と説明した。

韓国政府の提案について、聯合ニュースは「日本政府はもちろん被害者側からも歓迎されていない」と言及。「資金を拠出する可能性がある韓国企業は、ひとまず慎重な姿勢を保っているが、事前協議なく出し抜けに発表された提案に当惑もあるようだ」と報じた。

文在寅政権批判の急先鋒でもある朝鮮日報は「日本との折衷案を見いだした朴槿恵前政権の対日外交を『積弊(長年の弊害)第1位』と罵倒しているだけに、強制徴用問題でも現実的な代案を見いだすのは難しかったことだろう」と皮肉交じりに報道。「G20サミット前に両国間の火種を大慌てで消そうとして『拠出金』という切り札を再び切ったが、失敗は目に見えていた。このため、『韓国政府は日本が受け入れないことを分かっていながら、批判や責任を避けようと提案したのでは』という声もある」と伝えた。

一方、左派系のハンギョレ新聞は社説で「事態の根本的な責任が日本側にあるにもかかわらず、このような態度を見せるのは残念だ」としながらも、別の記事では「日本が世論戦で韓国への圧力を強めてきた状況で、『慎重に検討する』という従来の立場だけでは効果的対処が難しいと判断し、“対抗案”を提示したものとみられる」と解説。大阪G20での日韓首脳会談に望みをつなぐ措置だったとの見方を示した。(編集/日向)

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