日本の貿易規制が韓国の怒りに火をつけた、東京五輪ボイコットの可能性も?―海外メディア

Record China / 2019年7月16日 20時20分

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ロイター通信は、「日本の規制が韓国国民の怒りに火をつけた」とした上で、数万人に上る韓国人がネットに請願書を発表し、日本製品のボイコットと日本旅行の自粛を呼びかけ、さらには来年に東京で開催される五輪のボイコットも求めていると伝えた。資料写真。

ロイター通信が9日に伝えたところによると、世耕弘成経済産業相はこのほど、日本が韓国に対するハイテク製品の輸出規制の撤廃を「まったく考えていない」ことを明らかにし、また、輸出規制措置は世界貿易機関(WTO)ルールに違反していないとの見方を示した。ロイター通信は、「日本の規制が韓国国民の怒りに火をつけた」とした上で、数万人に上る韓国人がネットに請願書を発表し、日本製品のボイコットと日本旅行の自粛を呼びかけ、さらには来年に東京で開催される五輪のボイコットも求めていると伝えた。

■韓国はなぜこれほど激しい反応をみせるのか

ロイター通信の見方では、日本が韓国に対して輸出規制を実施した直接の原因は、韓国の裁判所が、第二次世界大戦当時の強制労働について元徴用工に賠償するよう日本企業に命じる判決を出したことにあるという。元をたどっていくと、日韓問題の根っこは歴史問題にあり、まだ解決されていないという。

中国社会科学院日本研究所外交研究室の呂耀東(リュー・ヤオドン)室長は、「1910年8月22日に朝鮮半島全体が日本の植民地になった。日本は植民地期間に韓国で労働を強制し、第二次大戦の時期には韓国人女性を『慰安婦』にし、韓国の人々に日本への恨みの気持ちを引き起こした。2015年に朴槿恵(パク・クネ)前大統領が政権を取ると、日本との間で『慰安婦問題日韓合意』を締結し、日本政府の財団が資金を提供して、旧日本軍の『慰安婦』となった被害者を支援し、被害者の名誉と尊厳を回復し、心のケアを行うとした。しかし韓国国民が本当に求めているのは日本政府の心からの反省だ。文在寅(ムン・ジェイン)氏が大統領に就任すると、韓国政府は18年に合意に基づいて設立された被害者支援の基金会を解散した。こうした動きに日本は大きな不満を募らせていた」と述べた。

清華大学国際関係研究院の劉江永(リウ・ジアンヨン)教授は、「今年は日本で参議院選挙が行われ、安倍政権の目指す憲法改正にとって極めて重要なタイミングだといえる。安倍首相の所属する党派が改憲に必要な3分の2の議席を取れたなら、安倍首相が改憲を実現する可能性が出てくる」と述べた。また、日韓関係が冷え込んだもう一つの原因として、「これだけでなく、文政権は南北間の対立を解消し、朝鮮半島の平和メカニズムを構築することを主張する。これは安倍政権の狙いとは正反対であるため、安倍政権は韓国に圧力をかけ、韓国が朝鮮に強硬な政策をとるよう求める。こうしてそれぞれの異なる思惑が双方の対立をますます先鋭化させている」との見方を示した。

■経済の混乱は無益

北東アジアで、さらには世界でも高い経済力をもつ日韓が、経済貿易分野で正面からぶつかり合えば、北東アジアにも世界にもマイナス影響を与えることは確実だ。韓国・聯合ニュースの8日の報道によると、文大統領は「日韓が目には目をの悪循環に陥る局面は絶対に避けなければならない」と指摘し、日本に対し、「司法の問題で理性を欠いた感情的な経済規制を行えば、回り回って日韓がゼロサームゲームに陥るリスクがある」と警告した。

劉氏は、「19年に韓国は輸出と投資の不振を受けて経済成長率予測をもともと引き下げていた。今年6月の輸出額は約441億8000万ドルで、前年同期比13.5%減少し、7カ月連続の減少になった。今回の日本の制限措置は、韓国の半導体製造業に深刻な打撃を与えることになる。日本政府が韓国への輸出を制限した日本産のフッ化ポリイミドとレジストは世界シェアが90%に達する。韓国はこれまでずっと日本製の部品、素材、技術に依存して自国の半導体産業やディスプレー産業などを発展させてきたのであり、依存からの脱却は一朝一夕でできることではない。もちろん、規制は日本のサプライヤーにとっても打撃になる。統計によると、18年に日本企業が韓国から輸入した関連製品は22億8900万ドルに達した。原材料の規制で韓国の生産に遅れが出ると、日本企業は供給が断たれるリスクに直面することになる。これは双方いずれの経済発展にとってもマイナスだ」と指摘した。

日本経済新聞社の英字誌「Nikkei Asian Review」は、「今のように世界がますます大きなリスクに直面するタイミングでは、今回の措置は東アジアにとり悪い兆候になる」と伝えた。

劉氏は、「日韓の紛争がエスカレートすれば東アジア地域の協力・開放に向けた環境が損害を被る。日韓関係がうまくいかなければ、北東アジア地域の日中韓貿易協定が苦境に陥って進まなくなる。日本が米国の一国主義のような制裁措置をとれば、東アジア各国の二国間・多国間経済貿易交流のルールを破壊することは確実だ。これは日本の国際的イメージを損なうことにもなる」と述べた。

今やグローバル化の波を遮ることはできない。日韓が和解に至ることができなければ、最終的に勝者はいない。劉氏は、「短期的にみれば、日韓双方はたやすく譲歩できず、双方の紛争のクールダウンは難しい。しかし両国の関係が袋小路に入る可能性は低い。20年に日本は東京五輪を迎え、和やかなムードの中で五輪を開催したいと考えるはずだ。よって日韓が対話と協議で修復を図る可能性は高い」と分析した。

日韓が対立と紛争をどのように収めるかが注目される。呂氏は、「韓国政府はあらゆる手を尽くして目下の苦境を脱しようとしており、まず世界貿易機関(WTO)に提訴し、次に関連の投資を拡大して製品の代替を可能にしようとしている。しかし日韓に長らく横たわる紛争を根本的に解決したいなら、歴史問題に直面しなければならない。とはいえ歴史問題は解決が極めて難しい。韓国国民は、日本はいまだに朝鮮半島を植民地化して統治した時代に犯した犯罪行為を完全に認めていないと考え、日本に歴史を直視し、深く反省し、心から公開の場で謝罪し、賠償請求に答えることを求めている」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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