トヨタが中国でクラウン13万台リコール、まだ輝きは残されているか―中国メディア

Record China / 2019年7月16日 13時50分

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中国国家市場監督管理総局のサイトが14日に明らかにしたところによると、車両製造過程に問題があったため、天津一汽豊田汽車有限公司はクラウン13万台あまりをリコールするという。資料写真。

中国市場で周辺化されていたトヨタの高級車種「クラウン」が、安全性に問題があったことから再び人々の視界に入ってきた。中国国家市場監督管理総局のサイトが14日に明らかにしたところによると、車両製造過程に問題があったため、天津一汽豊田汽車有限公司はクラウン13万台あまりをリコールするという。業界関係者は、「製造プロセスの問題により製品に欠陥が生じ、最終的に大規模なリコールに至る事例は決して多くはない。こうした状況が起きてしまうと、関連の車種にとってもトヨタブランドにとっても、大きな試練になることは間違いない」と話す。北京商報が伝えた。

同総局が発表したリコールの公告によると、一汽トヨタは「欠陥自動車製品リコール管理条例」と「欠陥自動車製品リコール管理条例実施方法」の要求を踏まえ、2015年1月22日から19年1月23日までの間に製造されたクラウン計約13万300台のリコールを即日行うことを決定した。

今回のリコール対象のクラウンは、製造過程で作業上の注意を遵守しなかったため、リアバンパーレインフォースメントの取り付けが適切に行われず欠陥が生じる可能性があり、同部品が紛失する可能性がある。車両の後部が衝突した場合、極端な状況では乗員がけがをするリスクが高まり、安全性に問題がある。一汽トヨタは対象車のリアバンパーレインフォースメントが正しく取り付けられているか、欠陥がないかを検査し、問題があれば取り付けをし直し、安全性に問題がないようにするという。

公告によると、今回のリコール対象のクラウンは2015年エディションと2017年エディションの2タイプで、17年エディションが多くを占めて計約8万9700台に達し、15年エディションは計約4万600台に達する。これまでに対象車による欠陥事例の報告と苦情が計2件寄せられたほか、修理メンテナンスや賠償が行われた事例も2件あったという。

中国市場に最も早く進出した高級輸入乗用車のクラウンは、中国で40年を超える販売の歴史がある。アウディの「A6」と中国高級乗用車市場を「共同支配」していたこともある。しかし最近は売り上げが伸び悩み、データをみると、18年は約3万6400台で一汽トヨタの全売り上げに占める割合は5.07%だった。今年1-5月はさらに減少して約7600万台になり、同54.69%減少し、同割合は2.4%にとどまった。

クラウンは18年に生産停止の情報が流れたが、一汽トヨタはこれを否定。19年になり、生産を停止してはいないものの、一汽トヨタの車両シリーズにおけるクラウンの位置づけはますます低下している。3月には一汽トヨタの旗艦車種「アヴァロン」(中国名・亜州竜)が発売された。アヴァロンの市場での位置づけはB+クラスで、クラウンの後継車であり、トヨタ「カムリ」とレクサス「ES」との間の市場の空白を埋めるものとみられている。

自動車産業の専門家・鍾師(ジョン・シー)さんは、「クラウンは今や中国で徐々に市場の周辺に追いやられているニッチ車両であり、販売量の寄与はごくわずかだが、輝かしい歴史をもつ車両でもあり、一汽トヨタにとって、今でもシンボル的な価値がある」との見方を示す。

業界関係者は、「これまでの何回かのリコールに比べ、部品の取り付けが不適切といった低レベルのミスがクラウンのような高級車種に大規模に発生したことの背景には、当該車種の生産システムに混乱があるのかもしれない。さきに『新旗艦車種』アヴァロンが登場して、一汽トヨタのシステムにおけるクラウンの位置づけが低下したところに、今回は低レベルのミスで大量のリコールが起きた。クラウンの市場での可能性はさらに打撃を受けることになるだろう」と話す。

注目されるのは、今回のリコール対象になったクラウンはここ数年、さまざまな問題が生じてトヨタがリコールを繰り返してきた車種であり、リコール対象車数がすでに16万台を超えたことだ。ダストカバー、ブレーキマスターシリンダー、音声信号増幅装置などの部品に問題が起きている。09年からは「アクセル問題」が続き、世界でたびたびリコールを行っている。巨額のリコール費用や訴訟費用や罰金により、トヨタの損失は大きくふくらんでいる。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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