失効迫る日韓GSOMIA、韓国内でも反発の声、「破棄撤回」求める大規模デモも

Record China / 2019年11月19日 17時0分

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日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)が23日に失効するのを前に、韓国内でも「破棄決定の撤回」を求める声が上がっている。写真はソウルの光化門広場。

日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)が23日に失効するのを前に、韓国内でも「破棄決定の撤回」を求める声が上がっている。

韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権は8月、「日本の輸出規制強化措置により両国の安全保障上の信頼関係が損なわれた」としてGSOMIA破棄を決定した。しかしこれには日本だけなく、日米韓の連携を重視する米国も反発しており、高位関係者らが相次いで韓国を訪れ、GSOMIAを延長するよう圧力を掛けている。

また、韓国内からも撤回を求める声が上がっている。韓国・ヘラルド経済によると、最大野党・自由韓国党の黄教安(ファン・ギョアン)代表は「GSOMIA問題が米韓同盟と日米韓安保協力の未来に悪影響を及ぼす可能性がある」と指摘した。また「米政府内ではGSOMIA破棄によりパーフェクトストーム(最悪の状況)が訪れるとの警告も出ている」とし「文大統領が民族主義の情緒に迎合して最終的にGSOMIAを破棄すれば、米韓同盟は回復不可能な状態にまで破たんする可能性が大きい」と懸念を示した。

野党・正しい未来党の孫鶴圭(ソン・ハクギュ)代表も、米政府が日米韓同盟を強調しつつ日韓関係の改善を求めていることに言及し、「文大統領は外交の危機をしっかり認識し、大局的見地に立って外交能力を回復させるべき。米韓同盟を発展させなければ、朝鮮半島の平和、南北関係の発展、北東アジアの平和を維持できないということを認識せよ」と呼び掛けたという。

市民の間でも反発の声が高まっている。韓国・チャンネルAによると、ソウルの光化門や仁寺洞では米韓同盟を支持する保守団体らによる大規模な集会が行われた。参加者らは「GSOMIA破棄を撤回しないなら文大統領を告発する」とし、「最も損するのは米国でも日本でもなく韓国だ」「米韓同盟強化!。GSOMIA維持!」などと叫んだという。

専門家からも懸念の声が上がっているといい、韓国日報は外交安保専門家らの見解として「GSOMIA破棄により韓国が直ちに危機に直面することはないが、中長期的に見ると米国から追加の圧力が掛かる可能性がある」というのが大方の見方だと伝えている。北朝鮮のミサイル追跡などは日本からの情報がなくても米国の情報だけで十分可能だが、韓国がGSOMIAを最終的に破棄すれば「米国の要請を無視した」形になるため、それに対する「報復措置」が取られる可能性があるという。

ただ、韓国の世論調査機関「リアルメーター」の調査では、韓国国民の半数以上(55.4%)が政府のGSOMIA破棄決定を「支持」しているとの結果も出ている。文大統領も15日にエスパー米国防長官と会談した際、安全保障上の理由で対韓輸出規制を強化した日本とは「軍事情報の共有が難しい」との立場を改めて示しており、GSOMIAの失効は避けられない状況とみられる。(編集/堂本)

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