日本の対韓輸出規制、真の意図はどこに?―中国メディア

Record China / 2019年8月13日 22時10分

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日本政府は7月に韓国に対する半導体材料の輸出規制を強化してから、わずか1カ月で輸出申請への1件目の許可を出し、これによって日本の規制強化の合理性と、韓国に対する規制は完全な禁止措置ではないことを証明しようとしている。資料写真。

日本政府は7月に韓国に対する半導体材料の輸出規制を強化してから、わずか1カ月で輸出申請への1件目の許可を出し、これによって日本の規制強化の合理性と、韓国に対する規制は完全な禁止措置ではないことを証明しようとしている。しかし同時に、日本の経済産業大臣は、「韓国の管理に問題があれば、日本はより厳格な輸出規制措置を執る権利がある」とも警告し、主導権が日本の手中にあることを暗に伝えた。経済日報が伝えた。

8月8日、日本政府は7月4日に韓国への半導体材料3品目の輸出規制を強化してから35日目のこの日、関連材料の対韓輸出を初めて許可した。経済産業省は審査を踏まえ、対象の物品に軍事設備に転用されるリスクはないと判定し、申請からわずか1カ月で許可を出した。通常の審査日数の90日間よりだいぶ早い。これを受けて、韓国政府も日本を「ホワイト国」(輸出優遇国)から除外することを延期した。

これまでの約1カ月間に、日韓関係の緊迫ぶりが絶えずエスカレート・拡大し、日本はひたひたと韓国に迫り、いささかも譲歩する考えがないことを示した。しかしながら、この時わずかに規制を緩めるなどして抑制的な姿勢を取ってきた。これについて遼寧大学国際関係学院の李家成(リー・ジアチョン)准教授は、「日本の動きは、国際社会に向けて対韓国輸出措置は制限措置であって、禁止措置でないと自らの潔白を証明しようとするものであり、国際世論を味方につけようとする狙いがある。また韓国に対し、日韓貿易の方向性と貿易量は日本がコントロールしていること、輸出制限を引き締めるか緩めるかは、韓国の対日政策を踏まえて日本が決定することを示している」との見方を示す。

日本が対韓輸出規制を強化するために打ち出した「公の理由」は、第1に対象となる半導体材料が兵器の製造に転用される可能性があること、関連製品が韓国に輸出された後、敏感な問題を抱えた第三国に再輸出されたケースが発覚し、輸出管理に違反した疑いがあることだ。第2に日本は韓国が輸出管理を適切に行っていないことを発見し、韓国に対話による管理制度の改善をたびたび申し入れたが、韓国はこの問題を重視しておらず回答もないことだ。韓国政府によると、過去4年間に韓国は半導体原材料のイラン、シリアへの輸出案件156件を摘発し、韓国の産業通商資源部によると、「こうしたデータを公表するのは韓国が管理を強化していることを証明するため」だという。しかし日本政府により、同じデータが韓国の管理が厳格さを欠くことの証明に用いられている。

実際、日韓貿易紛争にはより深い政治的要因および外交的要因がある。昨年10月、韓国の大法院(最高裁)が日本企業に対し、第二次世界大戦中に強制徴用した韓国人元徴用工に対する賠償を命じる判決を下し、日本の関連企業の韓国内の資産を凍結した。日本政府は、1965年の日韓国交回復時に調印した「日韓請求権協定」により両国間の全ての賠償問題は解決済みとの立場だ。日本は韓国政府の判決は国際法に背くものであるとの見方をしており、両国関係は硬直状態に陥っていった。

7月3日、参議院選挙の選挙戦が熱を帯びる中、安倍晋三首相は党首討論の中で、「歴史における徴用工への賠償問題をめぐり、韓国が国家間の約束を守らないなら、安全保障上の貿易管理問題の処理で合意を遵守するかどうかが疑わしくなる」と明確に指摘し、日本の貿易規制強化は第二次大戦中の元徴用工への賠償問題をめぐる韓国の処理の仕方に対する対抗措置であることを明らかにした。当時の世論調査によると、日本国民の多くが安倍政権の決断を支持しており、韓国への制裁措置は自由民主党の得票につながった。

内閣官房長官と外務省は、輸出管理の強化は韓国の元徴用工への賠償問題とは関係がない、貿易管理は国の主権の範囲内の事務処理であると繰り返し述べてきたが、日本の政府関係者の多くが規制強化によって韓国を「たたく」狙いがあることを意識的にまたは無意識的に示した。安倍首相の発言の後、世耕弘成産業経済大臣はSNSで、「韓国は元徴用工への賠償問題で日本が満足する解決案を提示しておらず、両国の信頼関係を損なった」と発信し、貿易手段によって韓国に制裁を加えるとの政治的目的を明らかにした。

日本の決定は韓国の政府と国民の間に極めて強い不満を引き起こした。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、日本は「歴史問題と経済問題を関連づけている」と批判し、「このことは日本経済に損害をもたらすだろう」と警告した。韓国政府は世界貿易機関(WTO)に提訴し、日本に不当な決定を撤回するよう求めたほか、複数の国際会議でも日本のやり方は誤っていると批判し、「日韓軍事情報包括保護協定」(GSOMIA)の破棄の可能性もあると警告した。韓国国民の間では反日ムードが盛り上がり、多くの都市で日本製品の不買運動が起こり、これまでにスーパー約3000店、個人商店約2万店が日本製品の取り扱いをやめた。日本への観光客も大幅に減少し、7月には訪日観光の予約者数が前年同期比60%減少し、複数の航空会社が日本への便を減らしたりとりやめたりしている。地方自治体や民間の交流プログラムも一部が中止になった。

関連業界は、日本の経済産業省が輸出審査手続きは90日前後かかるのが一般的である中、このほど新たな輸出規制措置を打ち出した後、わずか1カ月で許可の第1弾を出したことに注目している。日本政府はこれによって日本の規制強化の合理性と、韓国に対する規制は徹底的な禁止措置ではないことを証明しようとしている。しかし、日本の経済産業大臣は、韓国の管理に問題があれば、日本はより厳格な輸出規制措置を執る権利があるとも明確に警告した。

日韓関係は今、国交回復以降で最も難しい局面に陥っている。「来年の韓国大統領選が終わるまで、日韓が妥協に至ることは難しいだろう」と指摘する日本の学者がいる。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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