高齢化が深刻な日本、問われる社会保障制度の持続可能性―中国メディア

Record China / 2019年9月28日 5時30分

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総務省が16日の敬老の日にあわせてまとめた15日時点の人口推計によると、日本で65歳以上の高齢者人口が総人口の28.4%を占め、75歳以上は総人口の14.7%を占めている。

総務省が16日の敬老の日にあわせてまとめた15日時点の人口推計によると、日本で65歳以上の高齢者人口が総人口の28.4%を占め、75歳以上は総人口の14.7%を占めている。65歳以上の割合は世界201の国・地域のうち最も高い。高齢化が深刻化しているのを背景に、社会保障給付費が日本政府にとって大きな負担となっている。経済参考報が伝えた。

同推計によると、65歳以上の高齢者人口は前年比32万人増の3588万人と過去最多を更新した。また、75歳以上の超高齢者人口は53万人増え1848万人となった。

学術的な見解では、一つの国・地域で、総人口に占める65歳以上の高齢社の割合が7%以上、または、60歳以上人口が10%以上となると、同国・地域は「高齢化社会」に入ったことを意味するといわれている。日本は、80歳以上の人口もすでに8.9%を占めており、「超高齢社会」へと突入し始めている。日本で「高齢化社会」について言及する時、日本政府は高齢者の基準を65歳以上としている。

日本では高齢者が増加する一方で、総人口が減少している。高齢化が進行する現象は、国民年金や厚生年金の受給者が増えているのに、社会保険料を納める現役の労働者が減り続けていることを意味している。国民年金や厚生年金などの年金保険を受け取る人口が増え続け、医療や介護などの福祉給付費もどんどんふくらんでいる。

ある業界関係者は、日本政府の最新の推計に基づくと、日本は約6.83人につき1人が75歳以上の高齢者で、現役の労働者(15~64歳)の2.09人が65歳以上の高齢人1人を支える構造になっていると指摘する。そして、高齢者1人を支える労働者の数値は今後も低下し、2045年には、現役の労働者1.5人以下が、高齢者1人を支えなければならなくなるだろうと予測している。

周知の通り、先進国には通常、成熟した高齢化社会に対応するための制度設計がある。特に日本は、年金保険制度と医療保険制度のほか、2000年には介護保険法も制定され、介護保険制度ができた。介護保険と年金保険、医療保険は、日本が高齢化社会に対応するための「三種の神器」と見なされている。高齢者は、要介護状態になった場合、実際の状況に基づいて、訪問介護や居宅介護、老人ホーム入居などの、支援や介護サービスを受けることができる。

しかし、人口構造の深刻な変化に直面して、日本国民を安心させ、誇りにさえ感じさせてきた福祉制度を今後も維持できるのか、疑問視されるようになっている。

高齢化が深刻化し、高齢者が年金を受給する期間が延びていると同時に、医療や介護などの支出も増え、社会保障給付費が日本の財政の大きな負担になり、その負担は重くなる一方だ。

財務省の統計によると、日本の財政予算のうち、社会保障関係の予算が年々拡大している。1988年、社会保障関連の予算は10兆4000億円で、1998年には14兆8000億円、2008年には21兆8000億円と拡大の一途をたどっている。2018年度は、社会保障関連の予算が約33兆円で、財政予算に占める割合は33.7%に達した。

社会保障支出の拡大は、日本の財政が長期にわたって赤字となっている主な原因の一つだ。現在、先進国の中で、日本は赤字率が最も高い国となっている。また、近年、日本の国際基準統計に基づいた財務残高と国内総生産(GDP)の割合は常に200%以上となっている。

社会保障負担を軽減するために、日本政府は長年、関連の法律制度を、社会保障の面の増収、支出減に有利になるように改正することに力を入れ、様々な対策を講じてきた。例えば、基礎年金(国民年金)の加入年齢上限を70歳に引き上げ、年金制度の重要な収入源の一つである厚生年金の受給開始年齢が何度も引き上げられ、当初の55歳から今では65歳になっている。

また、厚生労働省は2014年、年金の基準を大幅に引き上げることを前提に、高齢者が自分で、年金の受給開始年齢を75歳まで繰り上げることができるにするという案を出した。また、財務省は2018年に、政府審議会で、厚生年金の支給開始年齢を68歳にまで引き上げる案を出した。現在、日本社会では、今後、国民が納める社会保障費を引き上げる一方、受給できる年金を減らし、政府が負担する医療費の割合を削減するなど様々な議論が行われている。

高齢化が深刻化し、経済と社会にとってはダブルパンチとなっている。一方では、医療、介護などの社会保障負担が拡大の一途をたどり、支出が収入を上回る状態が続いて、財政の赤字がふくらみ、日本の財政状況が悪化している。他方では、まだ高齢になっていない人々、さらに若い人が、日本の社会保障制度を不安視し、老後のための準備を早くから始めて、現在の支出を減らすことが、日本人の消費が縮小する重要な原因の一つとなっている。

日本の多くの学者は、将来に対する不安が、日本の消費が伸び悩み、デフレからなかなか抜け出せない重要な原因の一つになっていると分析し、日本政府に対して、「一日も早く、明確で、国民が安心できる社会保障改革案を打ち出すように」と求めている。日本の元総務大臣である竹中平蔵氏は、「安倍内閣は経済を改善し、経済回復を促進する面で、確かにたくさんの取り組みをしてきた。しかし、今後、財政を立て直し、社会保障改革を推進するという点に目を向けると、安倍政府はほとんど何もしておらず、今後にたくさんの課題を残している」と指摘する。

10月1日から、日本では消費税率が8%から10%に引き上げられる。日本政府は、これで税収が5兆6000億円増え、その全てを社会保障給付費の埋め合わせに使うとしている。だが、日本で拡大を続ける社会保障給付費は消費税の引き上げただけではとても埋め合わせすることはできない。安倍政権は問題を正視し、一日も早く社会保障改革案を打ち出すべきだ。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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