韓国とキューバはなぜ、国交樹立したのか=双方に実利メリット―金総書記には「青天の霹靂」
Record China / 2024年4月7日 8時0分
韓国の支援で苦境脱却図るか―キューバ
一方、キューバのディアスカネル政権にとっても経済的メリットが韓国との国交樹立へカジを切る決定的要因になったと、複数の中南米専門家が口をそろえる。ここ数年、キューバ経済は深刻な不振に陥っている。長引く米国の対キューバ経済制裁が響いていることが大きな理由。オバマ米政権時代に制裁の一部緩和があり、2015年に両国国交正常化が実現してからキューバ経済の好転傾向が見られたのもつかの間、トランプ前政権が再び制裁を強化。バイデン政権になってからも制裁はほとんど緩和されていない。
世銀の最近の報告によれば、2020年の経済成長率はコロナウイルス感染の影響もありマイナス10.9%、2021年は0%、22年は1%増。23年の成長率は2%に届かないと見込まれている。「キューバ経済は過去30年で最悪」(米有力シンクタンク専門家)といった声も聞かれる。韓国はキューバとの国交正常化交渉で投資・貿易面での協力を約束したとされ、ディアスカネル政権は韓国の経済支援によって経済苦境から脱却を図る決断をしたというのが、これら中南米専門家の見解である。
米国の制裁解除の見通しが立たない中、キューバとしては、原油を依存していたベネズエラが経済危機にあえぎ、ロシアの経済支援もあてにできない状況にあって韓国がほとんど唯一頼れる相手と考えたとしても不思議ではない。「兄弟国」北朝鮮とのイデオロギーよりも、韓国の経済支援という実利を優先せざるを得なくなったキューバの現実が浮かび上がった格好だ。
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