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中国人旅行者、海外より安価な国内観光地へ―米メディア

Record China / 2024年6月1日 18時20分

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米CNBCはこのほど、中国人旅行者は海外の観光地よりも安く行ける国内の目的地を選ぶようになっているとする記事を掲載した。写真は桂林。

中国メディアの環球時報によると、米CNBCはこのほど、中国人旅行者は海外の観光地よりも安く行ける国内の目的地を選ぶようになっているとする記事を掲載した。

記事はまず、コンサルティング会社オリバー・ワイマンが5月に発表した調査結果によると、昨年海外旅行をした中国の高所得世帯のうち、今年再び海外旅行に行く予定があると回答した割合は14%にとどまったこと、国内旅行を好む理由として最も多かったのが「選択肢が豊富」で、次いで「海外旅行は費用が高すぎる」だったこと、オリバー・ワイマンによると、5月の連休期間中の旅行先として予約の伸びが大きかったのは揚州、洛陽、秦皇島、桂林、淄博などの小都市だったことを取り上げた。

記事によると、中国のデジタルコンサルタント会社「超賛(ChoZan)」の創業者アシュリー・ドゥダレノク氏は「今年の国内観光はコロナ禍前の水準を上回るだろう」とし、中国人の海外旅行の回復には時間がかかると予想する理由の一つとして「世界の他の国々が混乱し安全ではないという感覚が2023年よりもさらに高まっている」ことを挙げた。

中国の地方都市は、主にSNSを通じて観光客を誘致する取り組みを強化している。昨年は中国東部の山東省淄博市の串焼き文化がSNSで話題になり多くの人が押し寄せた。昨年末から今年初めにかけての3連休には北東部の黒竜江省ハルビン市に氷の彫刻などを目当てに300万人が押し寄せた。

特定の地域を特集したテレビ番組も観光の促進に貢献している。新疆ウイグル自治区のアルタイを舞台にしたテレビドラマのおかげで、5月のメーデー連休にこの最西部の辺境地域を訪れた人は前年比約38%増加した。

中国の発達した高速鉄道と航空路線が小都市への旅行を容易にしている。中国旅行オンラインサイト大手の携程(トリップドットコム)によると、中国の消費者は「感情的な充足」をより重視するようになり、個々人向けにカスタマイズされた旅行への関心が高まっている。

オリバー・ワイマンによると、中国の消費者は国内旅行を好んでいるため、海外旅行が2019年の水準まで完全に回復するのは25年後半になるとみられ、以前の予測より半年遅れる可能性が高いという。

ドゥダレノク氏は「長期的には、中国におけるスタイリッシュでモダンなホテルやその他の旅行サービスの台頭に合わせて、国際的な観光地も体験をアップグレードする必要がある」とし、「中国人旅行者を満足させるのはそう簡単なことではない」と語る。(翻訳・編集/柳川)

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