台湾の女性インフルエンサーが豪州で集団暴行被害＝「アジア人差別なんて口だけだと思っていたけど…」

台湾の女性インフルエンサーがオーストラリアで集団暴行を受ける事件があった。

台湾の女性インフルエンサーがオーストラリアで集団暴行を受ける事件があった。台湾メディアの中天新聞などが報じた。

報道によると、インスタグラムで3万人余りのフォロワーを持つ「艾庭A．T」さんはこのほど、「オーストラリアでアジア人差別に遭った」とし、動画を投稿した。動画には艾庭さんらが夜道を歩いていたところ複数人に囲まれ、暴行を受ける様子が映っていた。

艾庭さんによると、事件は今月3日に発生した。当時、男女の友人と一緒にブリスベンの博物館近くを散歩していたところ、2人の少女が後ろからつけてきて、アジア人に対する差別的な言葉を投げ掛けた上、石を投げつけてきた。その後、2人の少年も加わった相手から集団暴行を受け、友人男性は鼻から流血し目を負傷、友人女性は殴られて頭部が腫れた。艾庭さん自身も頭に暴行を受けたという。

艾庭さんは「楽しいはずの旅行がこんなことに。警察に通報して病院で検査を受けたけど、彼ら（加害者）は何の責任も負わせられないみたい。アジア人差別なんて口だけだと思っていたけど、今、この世界の恐ろしさをすごく感じている」と語った。現地の警察に通報したものの「調書を取られただけだった」ということで、艾庭さんらは台湾に戻った後、外交部に連絡するとした。

その後、この情報を受けた台湾外交部の蕭光偉副報道官は、現地警察当局に協力を要請し、艾庭さんら被害者とも連絡を取ったことをと明かした上で、現地の台湾人に「身の安全に注意するように」と呼び掛けた。

また、この事件は6日に現地オーストラリアのメディアでも報じられた。地元警察は「本件は捜査中であり、情報があれば警察に提供してほしい」と呼び掛けているという。（翻訳・編集/北田）