AIのサポートで完全な自動運転が実現するのはいつ?―中国メディア
Record China / 2024年6月17日 16時30分
![AIのサポートで完全な自動運転が実現するのはいつ?―中国メディア](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/recordchina/recordchina_RC_935433_0-small.jpg)
完全な自動運転が実現するのはいつになるだろうか。
世界の自動車産業は重大な変革期を迎えている。飛躍的に発展する人工知能(AI)のサポートを受けて、自動運転は世界の自動車メーカーが重点的な研究開発するコア技術の先端分野になっている。完全な自動運転が実現するのはいつになるだろうか。
自動運転はこうやって実現する
専門家は、「自動運転機能は車両の使用サイクル全体の動的進化に伴って徐々に実現するものだ。新しい車種が販売され引き渡された段階では、その自動運転機能はまた完全なものではない」と述べた。
一般的に、自動運転機能は車両に搭載されたカメラ、ミリ波レーダー、レーザーレーダーなどのセンサーによって道路情報を取得し、車載コンピューティングプラットフォームを通じて情報を集積・融合して、車体が中心になった道路状況の「俯瞰画像」を合成し、車両の自動運転のアルゴリズムがこれに基づいて適切な経路を決定する。関連データもマスキング処理が行われた後、インターネット経由でクラウドコンピューティングプラットフォームに送られ、大規模AIモデルのトレーニングに利用され、アップデートのアルゴリズムを持続的に繰り返し、新たなバージョンに進化した後でユーザーの車両に提供され、車両の運転体験を絶えず最適化する。
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「AIが運転をサポートしてくれる」
業界では、「現在の技術水準では、自動車がドライバーの力を全く借りずに完全な自動運転を行うことはまだ難しい」との見方が一般的だ。蔚来汽車の創業者・李斌(リー・ビン)氏は、「目下の自動運転はまだ人と車の共同運転の段階にとどまる。自動運転技術があるという段階から本当に十分に利用されるまでの移行段階にある」と述べた。
ガソリン車を運転する白国龍(バイ・グオロン)さんはある車種の自動運転機能を体験した後、「AIは運転をサポートするもので、人間の運転に完全に取って代わるものではないと思う。この車両は確かにほとんどの道路状況に対応できるが、予測と異なる対応または運転操作では、思いきって手動運転に切り替えようと思う」と話した。自動車産業メディア「電動星球」の責任者の欧陽晨(オウヤン・チェン)さんは、「現時点で自動運転機能は複雑な状況の区間を走行する時、例えば角を曲がろうとして横断歩道をたくさんの人が歩いている時などは、走行の効率が人による運転に及ばない」と述べた。
現在でも自動運転技術は一部の技術のボトルネックと難点に直面している。例えば、衝突被害軽減ブレーキ(AEB)などは、理論的には自動車が緊急事態に遭遇すると自動的に停止し、衝突を回避するとされている。しかしボッシュの広報責任者の潘嘉匯(パン・ジアフイ)さんは、「この機能が作動するには一定の条件がある。危険に直面した時に、運転手がハンドル操作をする、車両が大きなカーブを走行する、スピードがシステムにプログラムされた閾値を超えるなどの場合、AEBは作動しない可能性がある。また、運転中に突如出現した低速の状況、静止している目標、通常の車とは違った形の車を識別して回避するのも、業界では難点の一つとされている。今はまだ100%の識別・回避は難しい」と話した。
メルセデス・ベンツ中国法人の王忻(ワン・シン)シニア・バイス・プレジデントは、「自動運転は入り組んだ複雑な道路状況に直面した時、特に特殊な道路状況で出現する『コーナーケース』に直面した時、安全な経路を正確に予測する必要がある。そのためにはやはりアルゴリズム、計算力、有効なトレーニングデータの三つの面の持続的な向上が必要だ」と述べた。
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安全性の向上とエネルギーの解放
完全な自動運転が現実のものになるにはまだしばらく時間がかかるが、運転アシスタント機能は多くの消費者の注目を集めている。 蔚来汽車の創業者・李斌氏は、「心身を楽にし、事故を減らす。どれもみなスマート運転アシスタントが私たちユーザーにもたらす利益だ。蔚来の現在の製品について言えば、人と車の共同運転を1人の人による運転と比較した場合、安全性能が6.26倍飛躍に上昇し、さらに上昇し続けている。運転アシスタントを始動させる時、ドライバーは必ずしもアクセルを踏み続けたりいつでもブレーキが掛けられるように準備したりする必要はなく、運転時の心身の消耗がかなり軽減される」と述べた。
前出の王さんは、「人と車の共同運転と自分で運転する場合の違いは、一方は運転を監視することで、もう一方は周囲の状況に目を配りながら運転することだ。車両に搭載された各種センサーはたくさんの目でドライバーが周りを見るのをサポートしているようなもので、リスク発生時は速やかに警告を出す。長距離の移動では、人と車の共同運転はドライバーの疲労を極めて大幅に軽減してくれる」と説明した。
しかし李さんは、「消費者は運転アシスタントをあまりよく知らないし、人と車の共同運転にどうやって対応すればいいかわからないので、これから受け入れのプロセスが必要で、順を追って徐々に進めるのも合理的だ」との見方も示す。
多くの専門家が「全体として言えるのは、運転アシスタント機能の使用の規範化が私たちの移動体験を極めて大きく改善してくれたが、自動運転技術がどれほど進歩するかに関わりなく、移動の安全は常に最優先事項だ」との見方を示している。(提供/人民網日本語版・編集/KS)
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