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足元に火が付いた韓国・尹錫悦政権、「トランプ氏返り咲きの衝撃に備えよ」と主要紙

Record China / 2024年7月6日 6時40分

足元に火が付いた韓国・尹錫悦政権、「トランプ氏返り咲きの衝撃に備えよ」と主要紙

米大統領選挙の第1回テレビ討論会ではバイデン大統領が「惨敗」との見方が多い。韓国紙は「尹錫悦政権の足元に火が付いている」として、「トランプ氏返り咲きの衝撃に備えよ」と訴えた。写真は韓国。

米大統領選挙の第1回テレビ討論会では現職のバイデン大統領が「惨敗」との見方が多い。韓国紙は「米日との関係の強化に『全賭け』してきた尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権の足元に火が付いている」と報道。「トランプ前大統領の返り咲きが朝鮮半島に与える巨大な衝撃に備えるために、今からでもすべての力を総動員すべきだ」と訴えた。

ハンギョレ新聞は社説で「今年81歳のバイデン氏は6月27日の討論会で、自分より4歳年下のトランプを相手に若干ではあるがしどろもどろな姿をさらした」と指摘。「公開の場であらわになった米国大統領の『老衰』には全世界が驚かされた」と述べた。

さらに「米ニューヨーク・タイムズは翌28日、バイデン氏は『国のために大統領選レースを降りるべきだ』と苦言を呈した」「米CBSは30日、バイデン不出馬世論は72%に上ることを明らかにした」と紹介。「バイデンは辞退要求を一蹴したが、代わりの候補を探すべきだとの声は絶えない」と続けた。

バイデン大統領は就任直後から、権威主義国家と対立する民主主義国家同士の連帯を強調してきた。尹大統領はこの基調に沿って「価値観外交」を前面に掲げ、昨年8月の米キャンプデービッドでの首脳会議で日米韓3カ国同盟への第一歩を踏み出した。

一方のトランプ氏は「米国第一主義」を基盤としてウクライナ戦争の早期終結、中国に60%の普遍関税を課すことなどを主張している。政権に返り咲けば在韓米軍の撤退または削減、同盟国に犠牲を強要する経済・貿易政策などを打ち出すとみられる。

社説は「このような構想が現実のものとなれば、米国の指導力は大きく動揺すると同時に、韓米同盟の強化など尹大統領が『外交的成果』として掲げてきたすべてが水の泡になってしまう」と論評。「米国の支持ばかりを信じて相手陣営(朝中露)に突進し孤立を招く歩兵のような状況に追い込まれることになる」と危惧した。

米国戦略国際問題研究所(CSIS)のビクター・チャ韓国部長は6月26日の米誌「フォーリン・アフェアーズ」への寄稿で「米国のアジアのパートナーはトランプ氏を十分に警戒していない」と述べつつ、最も根本的な変化が起こりうる地域として朝鮮半島を挙げた。武力衝突の可能性だ。

その上で社説は「チャ氏はトランプ氏の再登場によって韓国で独自の核武装計画が始動すれば、先んじてこれを制圧したいという朝中の思惑が強まると指摘している」と言及。「今は『国難』というに足る状況だ。政府は性急な動きを止め、実質的な国益の観点に立って冷徹に備えるべきだ」と主張した。(編集/日向)

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