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内モンゴル自治区のレアアース鉱、新鉱物2種類を発見―中国メディア

Record China / 2024年7月6日 9時0分

内モンゴル自治区のレアアース鉱、新鉱物2種類を発見―中国メディア

中国科学院地質・地球物理研究所などの機関は6月末、内モンゴル自治区のレアアース鉱床で研究者らが2種類の新鉱物を発見したと発表した。写真は内モンゴル自治区。

中国科学院地質・地球物理研究所などの機関は6月末、内モンゴル自治区のバヤンオボー(白云鄂博)レアアース鉱床で研究者らが2種類の新鉱物、オボーニオブ鉱石と翟(たく)スカンジウム角閃石(かくせんせき)を発見したと発表した。

新華社通信によると、新鉱物は中国科学院地質・地球物理研究所や包頭鋼鉄集団、包頭レアアース研究院、中南大学などの研究者らが発見し命名。それぞれ5月3日と6月3日に国際鉱物学連合(IMA)の新鉱物・命名・分類委員会(CNMNC)から承認された。

包頭鋼鉄集団の李暁総経理によると、バヤンオボー鉱床は世界最大のレアアース鉱床。鉄やニオブ、スカンジウム、トリウム、フローライト(蛍石)などの鉱物資源を大量に埋蔵する。1959年以来、18種類の新鉱物が発見され、今回発見されたオボーニオブ鉱石は19種類目、翟スカンジウム角閃石は20種類目となる。

ニオブとスカンジウムはバヤンオボー鉱床の重要な随伴産出鉱物資として知られていたが、これまでは研究レベルが低く、開発利用されていなかった。中国科学院地質・地球物理研究所の范宏瑞研究員のチームが2021年以降、包頭鋼鉄集団にある李献華・中国科学院院士(アカデミー会員)の研究室と関連研究プロジェクトをよりどころに、バヤンオボー鉱床で系統的な鉱物学研究を実施し、これまでにない化学組成を持つ鉱物2種を発見。埋蔵や共生の組み合わせなどの状況を明確にした。

范氏によると、オボーニオブ鉱石は黄褐色から褐色の板状結晶で粒径は約20~100ミクロン。構造が単純なマグネシウムニオブ酸化鉱物でニオブ酸化物の平均含有量は58%という。翟スカンジウム角閃石は淡黄色または淡青色の長柱状結晶。粒径は350ミクロンに達する。

スカンジウムを含有する角閃石族鉱物の一種でニオブ酸化物の平均含有量は6.4%となる。翟スカンジウム角閃石は中国で初めて発見されたスカンジウム含有新鉱物で、鉱床学研究に大きく貢献した地質学者の翟明国・中国科学院院士にちなみ命名された。

李院士は「今回発見された新鉱物に含まれる有用元素は新素材や新エネルギー、情報技術、航空宇宙、国防・軍需産業などで重要な用途があり、経済・社会の発展に重要な意義を持つ」と語った。

中国が世界最大のレアアース生産国、埋蔵国。米地質調査所(USGS)が今年1月に発表した報告書では昨年のレアアース生産量が24万トンと世界の約3分の2を占め、埋蔵量も4400万トンで世界の40%を占めるとされる。

中国政府は6月末、「レアアース管理条例」を発表。レアアースが国家所有物であることを明確にした上、資源の保護強化、管理システムの改善、関連産業の良質な発展促進、産業チェーン監督システムの改善などを定めた。(編集/日向)

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