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中国の「軽井沢」、避暑地の山村が「涼しい資源」を「ホットな経済」に

Record China / 2024年7月14日 12時0分

中国の「軽井沢」、避暑地の山村が「涼しい資源」を「ホットな経済」に

九嶺山脈の奥深くにある江西省靖安県中源郷。標高が高い避暑地の山村は「涼しい資源」を「ホットな経済」に変える。「中国の軽井沢」を目指す取り組みだ。

中国・華中地区の南東部を走る九嶺山脈。その奥深くにあるのが江西省靖安県中源郷だ。標高が高い中源郷はこの夏、中国各地からの観光客を迎えている。避暑地の山村で「涼しい資源」を「ホットな経済」に変える。さながら「中国の軽井沢」を目指す取り組みだ。

中国網によると、中源郷は森林率が90%弱に上る。夏の平均気温は18~22度。恵まれた気候条件と地理的環境により、常住人口が7000にも満たない人里離れた山村は、ネット上の避暑の名所になった。中源郷で現在登録されている民宿は721軒で、毎夏約3万人の観光客を迎える。

中源郷三坪村の村人の劉方勇(58)さんは5月から忙しく働き始めた。劉さんは村で民宿を経営しており、7、8月の予約が3カ月前に埋まった。

劉さんは「観光客の大半が他省の人で江蘇省、浙江省、上海市が中心だ。彼らは2、3カ月宿泊する。さらに翌年の予約も済ませる観光客も少なくなく、荷物や布団を民宿に置いていく人もいるほどだ」と話した。

中源郷

「涼しい資源」の「ホットな経済」への転化は、現地の村人に増収のチャンスをもたらした。劉さんは「昨年の民宿経営による利益は14万元(約300万円)以上だった。さらに多くの宿泊客が漬物と干しタケノコを好み、この収入も年間で1万元(約22万円)以上ある」と語った。

統計によると、中源郷の2023年の観光総合収入は1億8000万元(約40億円)。中源郷は現在、村集団の154軒の遊休家屋、100ムー以上〈約6.67ヘクタール〉の遊休集団経営性建設用地をフル活用し、村集団の収入を毎年5万元以上増やしている。

中源郷

村人たちはかつて「てんでばらばら」に民宿を経営していたため質が不ぞろいで、現地の観光業が盛り上がらなかった。民宿発展のネックを解消するため、中源郷は21年に民宿協会を設立し、すべての村の価格設定基準と庭の風格を統一し、景勝地基準で民宿経営を管理・規範化した。さらに「靖安人家」民宿産業スマート管理プラットフォームを作り、民宿経営に宣伝、相談、予約、クレームなどの全フローのサービスを提供した。

中源郷民宿協会の鐘巍会長によると、民宿協会はすべての観光客にアンケートを出し、その需要をより良く把握する。観光客が「最盛期は渋滞しやすい」と回答すると、現地は分流車線を建設した。観光客が「遊歩道に休憩できる場がない」と報告すると、現地はベンチとパラソルを設置した。観光客が「見どころが少ない」ことを懸念すると、現地は舞台、ハスの花の桟道、ブドウ狩りなどの娯楽施設を設置したという。(編集/日向)

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