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チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマが89歳に、「迫る後継者問題」と海外メディア

Record China / 2024年7月20日 20時0分

チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマが89歳に、「迫る後継者問題」と海外メディア

チベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマが89歳の誕生日を迎えた。中国から逃れインドで亡命政府を樹立した同氏は米国で病気療養中。海外メディアは「後継者問題が迫っている」と伝えた。写真はダライ・ラマ。

チベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世が今月、89歳の誕生日を迎えた。1959年、チベットで反中国蜂起が失敗に終わった後、ダライ・ラマはインドに逃れ、亡命政府を樹立した。ダライ・ラマは現在、米国で病気療養中。ロイター通信は「チベットに後継者問題が迫っている」と伝えた。

チベット仏教ではダライ・ラマら学僧は死後、新生児に生まれ変わると信じられている。ダライ・ラマは自身の90歳の誕生日ごろに死後に転生するかどうか、場所はどこかなどを含め後継者ついて明らかにするとしている。

ダライ・ラマは亡命を続けながらチベット人の大義のために闘った功績から1989年にノーベル平和賞を受賞したカリスマ的存在だ。ダライ・ラマは中国国内における自治と宗教的自由を得る「中道」を求めているが、中国政府はダライ・ラマを「危険な分裂主義者」とみなしている。

ロイター通信によると、ダライ・ラマと中国は1995年、2人をそれぞれチベット仏教の序列2位の高僧パンチェン・ラマ11世に認定した。ダライ・ラマが指名した当時6歳の少年は直後に中国当局に連れ去られ、以降その姿は一度も確認されていない。

多くのチベット仏教徒が中国当局による選択は正統でないと考える一方、ダライ・ラマの後継者についても同様に並列で認定が行われる可能性があるとみている。中国側はダライ・ラマが必ず転生し、中国政府が後継者を認定しなければならないという姿勢を示している。

中国外交部はロイター通信の質問に対し、ダライ・ラマが「祖国を分裂させる立場を確実に放棄し、チベットが中国の不可分な領土であると認めた場合には、ダライ・ラマの『個人的な未来』に関する話し合いに応じる可能性がある」と述べた。

バイデン米大統領は中国に併合されたチベットに関して「古くから中国の一部」だとする中国側の「偽情報」に反対するよう国務省へ求める法案に署名する予定だ。米共和党のマコール下院外交委員長はダライ・ラマを訪問した際、「中国当局が後継者認定に介入しようとしているが、そうはさせない」と表明した。

ヒマラヤ山脈の麓の丘陵地帯が60年以上にわたりダライ・ラマの亡命先となっているインドは、影響力の強い同氏が亡くなった場合の将来に備え始めている。チベット高原近郊の係争地でインド軍は中国軍としばしば衝突している。

ロイター通信は「インドは後継者問題に関する立場を明確にしていないが、インド外交のウォッチャーは数万人ものチベット人が暮らし、国際社会での発言力も増すインドは、チベット指導者の後継者問題に巻き込まれることになるだろうと分析している」と報道。強硬派の評論家らはモディ首相に対し、中国に圧力をかける手段の一つとしてダライ・ラマとの会談を要請したという。(編集/日向)

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