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クルーズ船で寄港し中国観光、「外国人客の新たな選択肢に」と国営メディア

Record China / 2024年8月9日 10時0分

クルーズ船で寄港し中国観光、「外国人客の新たな選択肢に」と国営メディア

中国がクルーズ船で入国する外国人客を対象にビザ免除政策を全面的に実施して以降、クルーズ船を使う外国人が増えている。国営メディアは「外国人観光客の新たな選択肢に」と伝えた。写真はクルーズ船。

中国が5月中旬にクルーズ船で入国する外国人ツアー客を対象に査証(ビザ)免除政策を全面的に実施して以降、上海や天津などのクルーズ港に多くの外国人旅行客が降り立つようになった。国営メディアは「外国人観光客の新たな選択肢になりつつある」と伝えた。

国営新華社通信によると、5月下旬、中国のクルーズ船運航会社、愛達郵輪(アドラクルーズ)が運航する「地中海号(メディテラニア)」が母港の天津港に到着。800人近い外国人旅行客が従来の3分の1の時間で入国手続きを済ませ、北京・天津観光に出かけた。6月末には乗客170人、乗員290人余りを乗せた分譲型の豪華クルーズ船「ザ・ワールド」が上海港に寄港。外国人旅行客100人余りが4日間の上海観光を楽しんだ。

国家移民管理局は5月15日、クルーズ船の外国人ツアー客を対象に最大15日間のビザ免除を実施すると発表。13都市のクルーズ港でビザなし入国が可能になった。トランジット(通過)ビザ免除の適用港も増やし、大連、連雲港、広州など7都市のクルーズ港が新たに適用対象となった。

交通運輸部傘下の研究機関、水運科学研究院で専門家委員会委員を務める謝燮氏は、クルーズ船での訪問は他の入国方式と異なり、短い時間で多くの旅行客が入国するため、手続きの効率化が求められると指摘する。

クルーズ船で寄港した外国人旅行客にとって、限られた時間でいかに効率よく観光できるかが重要なカギとなる。上海では国際クルーズ船を受け入れる旅行会社が外国人旅行客に「ディープな上海」を体験してもらおうと、外灘や南京路、豫園などの有名観光スポットや古い路地の街並み「里弄」などを含む16の特色豊かな観光コースを用意した。

天津港から入国する外国人旅行客は、北京と天津の2都市を存分に楽しめる。北京の故宮博物院や万里の長城だけでなく、天津の古文化街や人気観光スポット「五大道」などを訪れ、無形文化遺産や地元ならではのおいしい食べ物を体験できる。

一方、生活水準の向上に伴い、クルーズ船で海外旅行に出かける中国人旅行客も増えている。中国交通運輸協会クルーズ・ヨット分会の鄭煒航・常務副会長は「中国は潜在的なクルーズ旅客2000万人を擁する世界第二の供給市場で、大きな成長が見込める」と期待を寄せた。

中国交通運輸部によると、今年上半期(1~6月)の全国のクルーズ旅客輸送量は延べ50万人で、第2四半期(4~6月)は第1四半期(1~3月)に比べ60%近く増加した。世界のクルーズ船市場が本格的に回復する中、中国のクルーズ産業の台頭も相まって、今後より多くの国際クルーズ船が中国を目的地に選ぶとみられる。(編集/日向)

クルーズ船

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