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「女子ボクシング」とは?性別検査の盲点と論争―独メディア

Record China / 2024年8月10日 8時0分

「女子ボクシング」とは?性別検査の盲点と論争―独メディア

8日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、パリ五輪で物議を醸している選手の性別検査について問題点などを指摘する記事を掲載した。

2024年8月8日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、パリ五輪で物議を醸している選手の性別検査について問題点などを指摘する記事を掲載した。

記事は、パリ五輪女子ボクシング57キロ級で性別問題の渦中にある林郁婷(リン・ユーティン)が7日の準決勝に勝利して決勝戦に駒を進めたと紹介。一方、試合に敗れたトルコ人選手がリング上で観客に向かって「X」のジェスチャーをし、性別問題を示唆しているのではないかとしてソーシャルメディアで注目を集めたと伝えた。

また、同じく性別問題が取り沙汰されているアルジェリアのケリフも同66キロ級決勝への切符を手に入れ、9日に中国選手と対戦する予定になっているとした上で、中国のネット上では「理不尽な試合に出るべきではない」「中国選手は状況に応じて出場を辞退すべき。個人の安全が最も重要だ」というコメントが寄せられていると紹介した。

そして、性別検査の基準となっている男性ホルモンの一種「テストステロン」について、カナダのブロック大学スポーツマネジメント学部のドネリー准教授が「人をスーパーアスリートに変える魔法の物質ではない。テストステロンと運動能力の間に直接的な相関関係があることを証明する科学的研究はない」との見解を示したことを伝えた。

記事は、各競技団体で行われている性別検査は「主催者が積極的に実施するのではなく、他の競技者から抗議があったときのみ実施する」と指摘。米パデュー大学のクッキー教授は、肌、髪、顔立ち、体型が「西洋の女性らしさ」の基準に合わない選手がしばしば標的にされるという見解を示し、ドネリー准教授も「アフリカ、南アジア、東アジア出身の女性や白人以外のアスリートはしばしば『女性らしさ』を問われる。これは大きな問題で、性別検査制度は性差別的であるだけでなく、人種差別的なものでもある」と論じたことを紹介した。

さらに、国際オリンピック委員会(IOC)では2000年のシドニー五輪から競技者の性別を積極的に調べなくなり、21年に発表したジェンダーガイドラインでは「選手は関連する基準を満たせば、自分の性自認に最も近い種目のカテゴリーに参加できる」と規定していることを紹介する一方、IOCと他の国際競技団体との権力関係はトップダウンではなく、横並びのパートナーシップであるため、IOCが各競技団体に対して性別検査を全面的に禁止することは難しいだろうと指摘した。

記事は、有識者から「スポーツ競技が男性、女性という二元的なものである限り、ジェンダーの二元論から外れた人々にとっては非常に参加が難しい」との指摘が出ており、性別の枠にとらわれず生理的な状態や技術レベルを基準とした「創造的で思慮深い」競技分類の可能性が提起される一方で、「しかし、人類が性別による分類をすぐに手放すことはないだろう」という意見もあることを紹介した。(翻訳・編集/川尻)

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