中国大陸側が福建省住民の馬祖島観光を再び許可、双方の人の交流の突破口になるか―台湾メディア
Record China / 2024年8月26日 9時0分
福建省当局は22日、省内の団体旅行者および個人に対する馬祖島観光訪問の申請の受付を再開すると発表した。台湾観光協会は福州市内で9月5日に、金門、馬祖、澎湖への観光を宣伝するプロモーション会を開催する。
台湾メディアの聯合新聞網によると、福建省当局は22日、省内の団体旅行者および個人に対する馬祖島観光訪問の申請の受付を再開すると発表した。また、台湾観光協会は福州市内9月5日に、中国大陸側の住民に金門、馬祖、澎湖への観光を宣伝する「金馬澎観光プロモーション会」を開催する予定だ。
中華民国は台湾本島以外にも、澎湖諸島や福建省沿岸の金門島、馬祖島などいくつかの小島を実効支配している。中華民国側が国共内戦に敗北して台湾および若干の小島に撤退して以来、大陸側と台湾側は断絶状態になった。時代が経過して大陸側は双方の地域交流として「通商」「通航」「通郵(郵便物の直接のやりとり)」の「三通」を呼びかけたが、台湾側は「不接触」「不談判」「不妥協」の「三不政策」を続けた。
しかし2001年には「小三通」と称し、廈門と金門島の間で客船が運航されるようになった。その後、大陸側から中華民国の支配地域である台湾本島以外への航路は「小三通航路」と呼ばれるようになった。大陸側が今回認めた馬祖島観光は、この「小三通航路」を利用するものだ。大陸側住民は最長で馬祖島に15日間滞在することができる。
台湾側の優質観光発展協会の李奇嶽理事長は、8月初めには福建省の団体が馬祖島を訪れていたと述べ、さらに個人旅行も解禁されたことから、大陸側住民の金門島観光もまもなく解禁され「小三通」自由旅行が実現する可能性があるとの期待を示した。
李理事長によると、台湾側の観光団体は大陸に行けず、台湾側からも大陸側に行けない双方の観光の行き詰まり状況が続いていたので、業界だけでなく一般市民も不満を抱いていた。李理事長は、大陸側は観光客の規制を徐々に緩和しているとして、台湾側も大陸側観光客の団体旅行禁止令を解除し、双方の観光を促進することを期待すると述べた。
中華民国旅行業同業公会の蕭博仁理事長は、今回の大陸側の動きは「良い兆候」であるとしながらも、多くの研究者の評価は業界の考えとは異なると指摘した。研究者は大陸側の規制緩和を単なる建前と見なしているが、業界はこれを実質的な進展と考えているという。蕭理事長は、福建省の多くの住民が台湾側を訪れることを期待し、台湾側も相応の対応を取ってほしいと述べ、中国大陸側が一歩前進したのに対し、台湾が依然として停滞していることへの懸念を示した。
関係者によると、台湾海峡両岸観光協会(台旅会)の福州オフィスは福州市内で9月5日に、中国大陸側が台湾側への観光を一部解禁した後に台湾側の観光機関が初めて開催する関連イベントとして、金門、馬祖、澎湖の観光プロモーション会を開催する予定だ。同プロモーション会には金門島、馬祖島、澎湖諸島からは約80人、大陸側は約50人が出席する、比較的大規模なものになる見込みという。
台湾側で中国大陸に関連する業務を担当する政府部門である大陸委員会および交通部(交通省)は、大陸側が福建省住民の馬祖島観光を解禁したことに対し、歓迎の意を表明した。(翻訳・編集/如月隼人)
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