中国の病院で輸入薬が処方されなくなった?背景に何が―中国メディア
Record China / 2024年9月6日 14時0分
4日、中国メディア・経済観察報は、中国国内で、以前は処方されていた輸入先行薬が手に入らなくなる事態が発生していることを報じた。
2024年9月4日、中国メディア・経済観察報は、中国国内で以前は処方されていた輸入先行薬が手に入らなくなる事態が発生していることを報じた。
記事によると、浙江省である子どもがマイコプラズマ肺炎により入院した際、以前使用していた輸入注射薬ではなく国産のアジスロマイシンが処方されるも熱が下がらず、結局転院して輸入注射薬を処方してもらったことで症状が改善したという出来事があった。子どもの父親は「なぜ今まで使えていた輸入薬が消えてしまったのか」と疑問を口にしたという。
記事は、「国産ジェネリック医薬品の副作用が先発医薬品(新薬)より大きいとは限らないし、国産ジェネリック医薬品が効かないというわけではない」と前置きした上で、「輸入先発医薬品を病院で入手することが容易でなくなったことも事実だ」と指摘。「その背景には、中国国家医療保障局が2021年、国民の医薬品負担軽減を目的として、薬価が高額な薬品を医療機関の集中調達薬品リストから外したことがある」と説明した。
また、各医療機関において集中調達薬品リストから外れた医薬品を購入できないわけではないものの、その購入には一定の条件が設けられており、調達薬品に占める「リスト外」薬品の割合が30%を超えないよう通達されていると紹介。当局からの業績評価を気にする一部医療機関は「リスト外」薬品に手を出さず、集中調達薬品のみを購入する方針を取っているため、輸入先発医薬品が処方されない病院が出てきていると伝えた。
さらに、一部の地方政府は薬価の高い薬品について、平均的な価格にまで引き下げない限り販売ネットワークから除外する規定を設けており、製薬会社が収益性の観点から自主的に販売ネットワークから外してしまうケースもあると指摘。これにより、病院が輸入先行薬を調達したくても入手先が見つからないといった事態も起きていると伝えている。(編集・翻訳/川尻)
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