「日本企業の中国撤退は止められない」と台湾経済メディア社長、日本人男児襲撃事件で
Record China / 2024年9月21日 7時0分
中国・広東省深セン市で日本人の男子児童が襲撃され死亡した事件について、台湾の経済メディア「財訊」の謝金河社長が「日本企業の中国からの撤退は止められない」との見方を示した。
中国・広東省深セン市で日本人の男子児童が襲撃され死亡した事件について、台湾の経済メディア「財訊」の謝金河(シエ・ジンハー)社長は「日本企業の中国からの撤退は止められない」との見方を示した。台湾メディアのNewtalkが20日付で報じた。
18日朝、深セン市の日本人学校に登校中だった男児が、学校から200メートルほどの位置で男(44)に刺された。男児は病院に搬送され治療を受けていたが、19日未明に死亡した。男は現地当局に拘束され、取り調べを受けている。香港や台湾のメディアでは、目撃者の証言を元に事件当時の凄惨な様子が生々しく伝えられている。
謝氏は事件後、多くの日本企業で中国にいる従業員の家族を帰国させる動きが出ていることを紹介し、「この事件をめぐる次なる衝撃は、多くの日本企業の中国撤退になる可能性がある」と予想。昨年には三菱自動車が中国から撤退し、今年は日本製鉄が中国企業との合弁を解消・事業から撤退していたことを例に挙げ、「今回の事件がより多くの日本企業の撤退につながるかもしれない」との見方を示した。
謝氏は「改革開放から現在まで、約3万1300社の日本企業が中国に進出し、特にバブル期には中国への投資が唯一の流れだった。しかし地政学的な情勢が変化し、この現象は完全に変わった。日本企業の中国からの撤退は、すでに止められない趨勢(すうせい)だ」と指摘した。
その上で、「安倍晋三氏は『台湾有事は日本有事』と言ったが、日本が台湾より安全ということはない。両岸には主権争いしかないが、中国は日本に対して積年の恨みを持っており、半世紀にわたりテレビで抗日ドラマを流してきた。憎しみが世代を跨いで受け継がれているのに、どうして日中関係が良くなるだろうか。日本の危険度は台湾よりもはるかに高い」と述べた。
謝氏はこのほか、「ここ数年、台湾企業は中国で圧力を受けているが、日本企業にかかる圧力はさらに大きい。今回の事件は大ごとになりかねず、アジア各国は慎重に、注意深く、事態の変化を見守らなければならない」とした。(翻訳・編集/北田)
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