ドイツのテスラ工場で病気欠勤が多発、人事部が家まで突撃し物議―独メディア
Record China / 2024年10月1日 9時0分
29日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、ドイツにある米EV大手テスラの工場で従業員の病気欠勤が多発していることが問題になっていると報じた。
2024年9月29日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、ドイツにある米電気自動車(EV)大手テスラの工場で従業員の病気欠勤が多発していることが問題になっていると報じた。
記事は、ドイツ紙ハンデルスブラットの報道として、ブランデンブルク州グリューンハイデにあり、従業員1万2000人を抱えるテスラ工場で、今年8月の労働者の病気欠勤率が17%に達し、9月はやや低下したもののなおも11%の高い水準にあると紹介した。
また、工場の内部会議の録音データがリークし、その中で病気欠勤の従業員に対して人事部が自宅を「突撃訪問」し始めたことが明らかになったとも伝える一方で、工場の人事部責任者が「全ての病気欠勤の従業員を疑っているわけではない。長期間病気欠勤が続いている従業員30人を選んで実施したものだ」と説明し、実際の訪問では一部従業員が「顔を見るなりドアを閉める」「警察に通報すると脅す」といった反発を見せて、「潜在的な攻撃性が感じられ、非常に複雑な状況であることが分かった」とコメントしたことを紹介している。
さらに、ドイツ紙ビルトの報道として、同工場の工場長が昨年7月の経営会議で従業員を「あまりにも怠惰。われわれは一部の人が過労死する一方で一部の人が大いに怠けていることを許さない。われわれの工場には、朝寝坊するような人物を受け入れる空間はない」と批判していたことを伝えた。
記事は、同工場が今後、欠勤率の低い従業員にインセンティブを与え、欠勤率5%未満の場合に1000ユーロの報奨金を支給する方針を打ち出したと紹介。工場長が「現時点ですでに改善の効果が見られる」としつつ、今後も再び自宅への「突撃訪問」を行う可能性があることを示唆したとしている。
その上で、ドイツ最大の労働組合IGメタルの地域責任者が、病気欠勤者への家庭訪問について「不条理な行動だ」と批判するとともに、同工場の病欠率が以前より長期間高い水準にあることを指摘し「人手不足の中で従業員が病気をしたのであれば、なおも健康な人もさらなる負担増で過労になる恐れがある。工場が病気欠勤率を本当に下げたいのであれば、この悪循環を断ち切らなければならない」と指摘したことを伝えた。
記事によると、同工場の高い病気欠勤率についてイーロン・マスクCEOも注視しており、自身の「X」アカウントで「この件について調査を行うつもりだ」とコメントしたという。(編集・翻訳/川尻)
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