1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. アジア

「呪術廻戦」に見る日本の宗教と民俗=「無量空処」の元ネタとは?―台湾メディア

Record China / 2024年10月6日 22時0分

さらに、「『呪術廻戦』には、陰陽道の他にも日本古代の郷土伝承や、王朝時代の呪禁道の伝統を多く取り入れられている。例えば、主人公の体に寄生する『両面宿儺(りょうめんすくな)』は、日本の歴史書『日本書紀』で『二つの顔と四つの手を持つ異形』として記されている。『両面宿儺』の正体については、実在の妖怪か、身体的に異常な人間なのか、学者の間で議論されているが、かつて大和朝廷に反抗した勢力が、統一過程で滅ぼされた後、史書によって妖怪化された存在であると考える人もいる」と紹介。「国の歴史書で悪党とされた『両面宿儺』は、岐阜県の飛騨地方では民衆を導いた英雄としてあがめられている。したがって、『呪術廻戦』で描かれる『両面宿儺』のダークヒーロー的な設定は、民俗学的には合理的であり、呪術師たちが強大でありながらも歴史の影の中で生き、重要でありながらも主流文化に抑圧される存在であったことが表現されている」と論じた。

このほか、「『呪術廻戦』に登場する『御三家』の一つ、加茂家の発音は、日本の上賀茂神社の『賀茂』と同じ『カモ』である。歴史上の賀茂一族は、平安時代に安倍晴明が台頭する以前、朝廷で『陰陽博士』の職を掌握していた伝統的な貴族だった。賀茂家からはもう一人、仏教の密教と神道を結びつけ、神仏習合の基礎を築いた修験道の開祖・役小角(えんのおづの)が出ている」とし、「圧倒的な強さを持つ五条悟の出身である五条家は、その本家をたどると菅原氏に行き着く。作中では五条悟の先祖が『日本三大怨霊』の一人である菅原道真だとされている。菅原道真は歴史的には大学者だが、『呪術廻戦』ではその身分が大呪術師として拡張されている」と言及した。

記事は、「毎日お経や念仏を唱えている僧侶や信者たちを軽んじてはいけない。彼らの活動に目を向けると、実は民間信仰や宗教的な典籍が、創作の宝庫であることが分かるだろう。これが、筆者が台湾の寺院や廟の友人たちに親しみを持っている理由でもある。なぜならいつの日か、そこから台湾を代表し、世界中で大ヒットするアニメ作品が生まれるかもしれないのだから!」と結んだ。(翻訳・編集/岩田)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください