石破茂氏が首相就任、中国は喜びよりも懸念?―台湾メディア
Record China / 2024年10月1日 14時0分
30日、台湾メディアの自由時報は、日本の新たな首相に石破茂氏が就任することに、学者から「中国は喜びよりも懸念を抱いている」との見方が出ていると伝えた。
2024年9月30日、台湾メディアの自由時報は、日本の新たな首相に石破茂氏が就任することに、学者から「中国は喜びよりも懸念を抱いている」との見方が出ていると伝えた。
同記事は、石破氏が国会で新たな首相として指名される見通しであることに触れた上で、学者であり緑洲文教基金会執行長でもある謝文生(シエ・ウェンション)氏による「石破氏が任命予定の重要閣僚は全員、台湾に対して友好的な人物であり、日本と台湾は今後も良好な関係を維持していく一方で、中国は石破氏の新首相就任に対して、喜びよりも懸念を抱いているという情報が流れている」という指摘を紹介した。
同記事によると、謝氏は11月にペルーで開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)やブラジルで開催されるG20サミットに中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席が出席する予定であることに触れつつ、石破新首相と習主席との会談が実現するかどうか、石破氏の対応が注目されると述べたという。
また、国立台湾師範大学東アジア学科の范世平(ファン・シーピン)教授は、台湾の海巡署「巡護9号」と日本の海上保安庁「相模号」が7月に初めて合同捜索救難訓練を行ったことや、石破茂氏が2002~04年と07~08年に防衛大臣を務めた経歴から防衛問題に詳しく、「アジア版NATO」の設立を支持していることに言及。「石破氏は日台関係を法に基づいて進めていくつもりだろう」と述べたほか、「今後、台湾、米国、日本の3カ国間の防衛協力が一層緊密化するだろう。日台間で『台湾関係法』が成立するかどうかが注目される」とも述べたという。
石破氏が提唱する「アジア版NATO」について、国防安全研究院の国防戦略与資源研究所所長、蘇紫雲(スー・ズーユン)氏は「日米豪印4カ国の安全保障対話『QUAD(クアッド)』や米英豪3カ国の安全保障枠組み『AUKUS(オーカス)』などの既存の外交・安全保障協定を結びつけるものだ」と指摘し、石破氏が当選後の記者会見で「アジア版NATO」の設立の必要性を強調した理由について、「米国の相対的な弱体化を背景に、中国の実力が予想以上の速度で拡大していることを反映している。そのため、既存の防衛メカニズムを発展させることが必要な選択肢となるだろう」と語ったという。(編集・翻訳/奈良)
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