韓国のハイテク製品が中国市場で「敗退」を続けるのはなぜか―海外華字サイト
Record China / 2024年10月7日 8時0分
しかしサムスンには構築した産業チェーンの強みがあり、中国のハイエンド携帯電話市場では一定の地位を保っていた。致命傷になったのは同社製品のnote7の爆発事故だった。サムスンは全世界で該当製品をリコールしたが、中国は対象外とした。中国人消費者にとってすれば、サムスンのダブルスタンダードと傲慢さを見せつけられた事態だった。中国人消費者は、現実の購買行動でサムスンに「回答」を突き付けた。サムスンはこうして、中国市場を失った。
サムスンの携帯電話市場での敗北は、結果としてテレビや白物家電にも波及した。中国系の家電メーカーが技術を高め、製品のラインアップを充実させたことで、韓国系家電も徐々に敗退していくことになった。
中国と韓国の企業では、製品の分野が重複している面も顕著だ。韓国企業はかつては中国市場の急速な発展の恩恵を受けたが、技術の格差は絶対的なものではなかった。そして中国企業が韓国企業と競合する製品分野で、韓国企業を追い上げることになった。
韓国政府の政治や軍事の方針も、韓国企業に不利に作用した。韓国政府は16年に、在韓米軍の高高度防衛ミサイル(THAAD)の韓国国内への配備を認めた。その後は、米国による中国のチップ産業に対する制裁にも協力した。韓国製品はこれらの動きにより、中国の消費者を絶えず失うことになった。中国では、米国による制裁が強化されたことで、産業面で対外依存から脱却する動きが生じた。
中国製品は品質を高めた。また自国の消費者に向けて「技術をどのように使うか」という点でも韓国企業を上回るようになった。中国人はまた、自国に対して大きな自信を持つようになった。中国人消費者がデザイン面を含めて自国ブランドを選ぶようになったことは、文化現象と見なしてよい。極論するならば、中国企業は韓国系製品を全ての分野にわたって駆逐する能力を持つに至った。中韓の製品分野の重複を考えるならば、韓国製製品は「まだ最悪の時を迎えていない」と言える。(翻訳・編集/如月隼人)
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