年金制度の世界ランキング、日本と台湾はC評価―台湾メディア
Record China / 2024年10月19日 8時0分
15日、台湾メディアの聯合新聞網は、2024年度の年金制度の世界ランキングで台湾が日本と同じC評価だったことを伝えた。写真は中国の高齢者。
2024年10月15日、台湾メディアの聯合新聞網は、米国のコンサルティング大手「マーサー(Mercer)」が公開した2024年度の「マーサーCFA協会グローバル年金指数ランキング」のレポートにおいて、台湾は日本と同じC評価だったことを伝えた。
記事によると、毎年公開される「マーサーCFA協会グローバル年金指数」レポートでは、各国の年金制度を「Adequacy(妥当性)」「Sustainability(持続性)」「Integrity(健全性)」などに基づいて、最高ランクの評価をAとして、以下B+、B、C+、C、Dの全部で6ランク付けで評価するという。今年は評価対象の全48カ国中、1位オランダ、2位アイスランド、3位デンマーク、4位イスラエルの4カ国がA評価だった。台湾は39位で、31位中国、33位ブラジル、36位日本、38位ベトナム、41位韓国、43位タイと同じC評価だった。D評価は、インド、南アフリカ、トルコ、フィリピン、アルゼンチンだった。米国は29位、英国は11位だった。年金制度が高い評価を受けていたオーストラリアは6位で、5位にシンガポールが入った。
レポートによると、台湾は昨年53.6ポイントだった年金指数が、「妥当性」の面での進歩が見られるとの理由で53.7ポイントを記録したが、新しく評価対象になったベトナムよりも順位は下だったという。レポートでは、台湾への提言として、貧困層の高齢者への最低保障を引き上げることや退職金の一部を収入源として支払う規定を導入すること、公的年金を受領できる年齢や高齢者の労働参加率を引き上げることなどに言及しているという。
マーサーのシニアパートナーでレポートの筆頭著者のデービッド・ノックス(David Knox)氏は、米ブルームバーグの取材に対し、「世界中で出生率が減少し、平均寿命が延びている。高齢化の進行と納税者人口の減少、政府の債務と公的年金の期待が結び付けば、高金利と医療費の増加も重なって、年金制度を支える政府予算への圧力が高まり、どこかで問題が起きるだろう。世界各国では人口の変化に合わせて、定年退職のような固定化した制度ではなく、フレキシブルな退職制度が必要になる。パートや副業で収入を得ることで公的年金の収入を補強するよう民衆に促すとともに、政府や雇用主、労働者の意識を変えることが必要だ。レポートによると、世界各国では確定給付年金制から確定拠出年金制度へ移行しつつあるという。確定拠出年金制度で退職する場合は、自分の選択に納得するために誰かのサポートが必要だ」と回答した。(翻訳・編集/原邦之)
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