ドイツ駐中国大使の目に映る中国―独メディア
Record China / 2024年10月26日 6時0分
21日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは駐中ドイツ大使が「中国ではどこでも監視されている」と語ったことを報じた。
2024年10月21日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、ドイツ駐中国大使が「中国ではどこでも監視されている」と語ったことを報じた。
記事は、ドイツのパトリシア・フロア駐中大使がこのほどニュルンベルクのメディアの取材を受けた際に、自身や中国人が中国当局から受けている監視について言及し、「窓の外を見れば、大使館の周辺にたくさんの監視カメラを見つけることができる。監視カメラは至る所に存在するが、私を含めてみんな常に監視カメラの存在を意識し続けているわけではない。当局は確かに誰がどこにいるかを把握しており、中国人も監視から逃れることはできない。新型コロナの感染拡大時に北京で自発的なデモ活動が起こった際、ほどなくデモが解散したものの監視カメラの存在により参加者の身元が簡単に特定され、その多くが安全保障当局から取り調べを受けることになった」と語ったことを伝えた。
また、中国人は自国の権威主義的体制に不満を覚えていないのかとの質問に対し、フロア氏が「中国人は実際のところ、ほかに選択がない上、比較対象も持たない。そもそも民主主義を経験していない。海外旅行をしたり海外に住んだりした人は民主主義の本当の意味や、それが他の国でどう運用されているかを理解しているが、そんな人は少ない」と述べ、一部の人権活動家は非常に困難な条件の下で極めて勇敢に活動をしているとの認識を示したとしている。
記事はさらに、フロア氏がかつて米国でフリージャーナリストとして活動していたことを紹介した上で、中国がプロパガンダで世界に影響力を与えていることについて、フロア氏が「プロパガンダは自らと人民を団結させ、他人に影響を与える武器だ。中国は非常に強い決意の下、世界で自らのポジティブなイメージづくりに取り組んでおり、インターネットやSNS、大使館、孔子学院などに大量の投資を行っている」と語ったことを紹介。一方で、中国の情報空間は当局に統制された閉鎖的なもので、中国人は自由にインターネットを使えず、利用にあたっては審査を受けるほか、多くの話題や個人がタブー視されていると指摘するとともに、厳しい情報統制の中でドイツ大使館として特にSNSを通じて関心事の情報収集に努めていると述べたことを伝えた。(編集・翻訳/川尻)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
選挙干渉、フェイクニュース...「デジタル技術は民主主義に合わない」を再考する
ニューズウィーク日本版 / 2024年10月28日 11時0分
-
若者の「体制離れ」が止まらない…中国全土に広がる「毛沢東ブーム」に習近平政権が頭を抱える理由
プレジデントオンライン / 2024年10月18日 8時15分
-
香港警察が数千台の監視カメラ設置を計画、「中国本土に一歩近づく」と米メディア
Record China / 2024年10月13日 9時0分
-
在日中国人、本国から「口封じ」 ヒューマン・ライツ・ウオッチ
共同通信 / 2024年10月10日 9時20分
-
独検察、中国スパイ容疑で女を逮捕 情報機関員に情報提供の疑い
ロイター / 2024年10月2日 12時50分
ランキング
-
1ウクライナ戦争に金正恩が「暴風軍団」を派遣...北朝鮮とロシアの接近に中国・習近平が苛立つワケ
ニューズウィーク日本版 / 2024年10月26日 12時11分
-
2選挙干渉、フェイクニュース...「デジタル技術は民主主義に合わない」を再考する
ニューズウィーク日本版 / 2024年10月28日 11時0分
-
3TSMC、社内運動会で特別ボーナス支給発表、1人当たり2万台湾ドル、前年上回る―台湾メディア
Record China / 2024年10月28日 9時30分
-
4北朝鮮精鋭部隊「暴風軍団」…その正体は?ロシア支援へ兵士派遣か【バンキシャ!】
日テレNEWS NNN / 2024年10月28日 9時48分
-
5無人機「韓国軍が挑発の主体」 北朝鮮が飛行記録を分析
共同通信 / 2024年10月28日 10時39分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください