日本の新たな免税制度の穴はどこに?―華字メディア
Record China / 2024年11月2日 10時0分
28日、日本華僑報網は日本で実施される新たな免税制度について紹介する記事を掲載した。
2024年10月28日、華字メディア・日本華僑報網は日本で実施される新たな免税制度について紹介する記事を掲載した。
記事は、日本政府観光局(JNTO)が8月21日に発表したデータによると、7月の訪日観光客数は329万2500人に達して単月の過去最高を記録し、外国人観光客1人当たりの消費額も新型コロナ前の2019年の同時期と比べて1.7倍に達したと紹介。今年の年間訪日観光客数はこれまで最多だった19年の3188万人を上回ることが確実だと伝えた。
そして、日本への旅行が人気を集めている大きな理由の一つが便利な免税政策で、日本に6カ月未満滞在する外国人観光客や、海外に2年以上滞在し、帰国後の1回の滞在が6カ月未満の日本人が、家電製品、時計、食料品、化粧品などの消耗品を同じ店で1日に5000円以上50万円未満購入した場合、日本国内で使用せず、お土産として国外に持ち出すことを条件に免税額での購入、あるいは購入店舗での税還付が受けられると紹介した。
一方で、この制度を利用して非課税枠で購入した商品を国外に持ち出さず、日本国内で転売するケースが後を絶たないとも指摘。会計検査院の調査によると、22年度には非課税資格を持たない9人が総額33億円の商品を免税購入し、約3億4000万円の消費税などを脱税していたと伝えた。
その上で、日本政府が免税政策の不正利用対策として、旅行者が商品購入時に消費税を支払い、出国時に商品を確認した上で消費税を還付する「空港税還付」モデルの導入を予定しており、その代わりに外国人観光客による化粧品、酒類、食料品、医薬品などの消耗品の購入上限の撤廃や、出国前の免税品パッケージの開封を禁止する現行ルールの廃止も予定していると紹介した。
記事は、購入時に消費税を払い、出国時に税還付を受けるよう統一する新しい措置は日本政府にとってメリットがデメリットを上回り、これまで抜け穴を利用してきた者にとっては壊滅的な打撃となるとした。一方で、これまでルールを守ってきた大多数のインバウンド観光客にとっては、ショッピング体験に影響が出るほか、税金の払い戻しのためにかなり早く空港に到着していなければならないといった不利益を被ることになると指摘。「悪貨が良貨を駆逐し、庶民の通常の旅行活動にコストを上乗せする典型的なケースだ」との見方を示した。(編集・翻訳/川尻)
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