トランプ氏はロシア、EU、日本、インドと組んで中国を抑え込む?―香港メディア
Record China / 2024年11月7日 18時0分
6日、香港メディア・香港01は、米大統領選挙で勝利したトランプ前大統領がロシアを含む周辺国と組んで中国を抑え込みにかかる可能性があるとする専門家の意見を報じた。写真はトランプ氏。
2024年11月6日、香港メディア・香港01は、米大統領選挙で勝利したトランプ前大統領がロシアを含む周辺国と組んで中国を抑え込みにかかる可能性があるとする専門家の意見を報じた。
記事は、上海外国語大学の黄靖日(ホアン・ジンリー)教授が10月28日、トランプ氏勝利後の対外政策について展望する文章の中で、新たなトランプ政権が主要ライバルである中国に対してあらゆる圧力を集中させようとすることは明らかであり、そのためにはロシアとウクライナの戦争を終わらせることも惜しまないとの見方を示したことを伝えた。
そして、協議によりウクライナ戦争を終わらせるようトランプ政権が動く条件として、ウクライナが中立的立場を保つこと、欧州がロシアからこれ以上侵略、拡張をしないという安全上の保障を取り付けること、ロシアが占領するウクライナ東部の領土合法化をめぐる協議実施の意向を示すことの3点を挙げたとした。
黄氏は、これらの条件が整った場合、戦略的利益の観点から米国とロシアの関係は緩和へと向かうと指摘。実際、トランプ氏は公の場で「米国はロシアとともに中国に圧力をかけるべきだ」という姿勢を示しており、仮にこれが実現すれば中国の安全保障をめぐる環境は「極めて悪化する」ことになると予測した。
さらに、周辺国の動きについて、ロシアを敵対視する必要性が薄れる日本は右翼勢力主導のもとで「安心して米国が中国に圧力をかける行動に参加するだろう」としたほか、ロシアとの緊密な関係を保っているインドは米露関係改善によって一層ロシアとの連携を強め、中国に対抗する姿勢が一層強硬なものになるだろうとの見方を示している。
このほか、欧州でもトランプ氏の返り咲きと時を同じくして中国問題で強硬な立場を取る極右勢力が台頭しており、ロシアとの緊張が緩和することで「制度上のライバル」である中国に対する圧力を高める可能性があるとした。
記事は「このように、トランプ氏の返り咲きで中国にもたらされる困難は追加関税や貿易戦だけにとどまらない。経済的な制裁に加え、ロシアをも巻き込んだ中国への政治的な圧力強化が実現すれば、中国は極めて厳しい外部環境に直面することになる」と結んでいる。(編集・翻訳/川尻)
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