EUが「壁」を築く、中国自動車メーカーはどうする?―中国メディア
Record China / 2024年11月13日 9時0分
10日、中国新聞週刊は、欧州連合(EU)が中国製電気自動車(BEV)への追加関税を決定したことについて報じた。
2024年11月10日、中国新聞週刊は、欧州連合(EU)が中国製電気自動車(BEV)への追加関税を決定したことについて報じた。
記事は、欧州委員会が10月29日、中国からの輸入BEVに対し、5年間の追加関税を決定したことを発表したと紹介。追加関税率は17.0〜35.3%の範囲となっており、従来の関税と合わせて最大45.3%の関税が賦課されることになり、30日に適用が始まったと伝えた。
そして、中国商務部の報道官が8日、中国と欧州の技術チームが2〜7日にかけて北京で5回にわたる協議を行い、中国の業界団体が提示した価格コミットメント案の具体的な内容について一定の進展があり、今後もビデオ会議などを通じて協議を継続することで合意したと発表し、協議継続により貿易摩擦の激化を回避できるとの確信を示したと伝えた。
記事は、欧州が中国に次ぐ世界第2位の新エネ車市場であり、中国からEUへのBEV輸出(中古車を含む)は昨年48.2万台(中古車を含む)で、同年における中国のBEV世界輸出全体の45.1%を占めたと紹介。キール研究所がEUによる20%の関税引き上げで中国製BEVの対欧州輸出は大幅に減少する予測を示したとする一方で、現在の中国製BEVの欧州価格は中国国内価格の1.5倍以上であり、理論上はほとんどの中国メーカーが追加関税発動後も利益が得られると分析し、10月に開かれたパリモーターショーで中国ブランドの出展数が全体の5分の1を占めるなど、追加関税が発動されても中国メーカーの欧州進出への意気込みは変わっていないことがうかがえると紹介した。
その上で、中国機電製品進出口商会自動車国際化委員会の孫暁紅(スン・シャオホン)事務局長が「中国の自動車輸出は今後、これまでの単純な販売や輸出から、ブランド構築とサービスと重点を移していくべき」との見方を示したほか、中国欧州経済技術協力協会の陳璟玥(チェン・ジンユエ)常務副会長兼事務局長が「中国自動車産業の欧州市場進出に際して、日本や韓国の輸出経験から学ぶことができる。日本や韓国が1960〜70年代に欧州市場に進出した際には、経済水準が必ずしも高くないものの労働力の質や経済発展状況が比較的良好だった中東欧に多くの工場を設立したが、今も同様のチャンスがある。EU加盟候補国、特にバルカン半島諸国は中国のサプライチェーンや自動車企業が欧州市場を開拓する上で絶好の投資先になる」と述べたことを伝えている。(編集・翻訳/川尻)
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