トヨタが中国での生産拡大目指す、専門家の見方は?―中国メディア
Record China / 2024年11月12日 8時0分
中国メディアの環球時報は11日、トヨタ自動車が中国での生産拡大を目指すとするロイター通信の報道を紹介した上で、中国の専門家の見方を伝えた。
中国メディアの環球時報は11日、トヨタ自動車が中国での生産拡大を目指すとするロイター通信の報道を紹介した上で、中国の専門家の見方を伝えた。
記事によると、ロイター通信は9日、事情を知る関係者3人の話として、トヨタが2030年までに中国で少なくとも年間250万台の生産を目指しているとし、この計画について「世界最大の自動車市場における世界トップの販売台数を誇る自動車メーカーによる戦略的な転換を表している」と報じた。
トヨタは30年の生産規模を250万~300万台と想定している。生産台数は22年が過去最多の約184万台で、23年は約175万台だった。この計画は公表されていないが、トヨタは中国でのサプライチェーンの安定を確保するため、部品サプライヤーに伝えたという。トヨタは特に電動化やコネクテッドカー技術に関する現地市場の好みをより把握している中国拠点のスタッフに開発責任を可能な限り移管する予定で、関係者はこうした動きについて「中国での製品開発をスピードアップするためには現地スタッフにもっと頼る必要があるというトヨタ社内の認識が高まっていることを示している」とし、そうしなければ「手遅れになる」と付け加えた。トヨタは昨年、江蘇省の研究開発センターと現地の合弁会社2社との協力を深める計画を発表している。
河南省鄭州市にある大学「黄河科技学院」の張翔(ジャン・シアン)客員教授は、環球時報の取材に応じ、トヨタについて「電気自動車(EV)分野で目立ったパフォーマンスを見せておらず、中国市場で短期的に売り上げを増やすことができるヒット製品がない。主力のハイブリッド車(HEV)も中国メーカーのベンチマーク製品と比べると航続距離や価格の面で見劣りし、水素自動車技術も商用車に焦点を当てたものだ」とした上で、今回の動きについては「中国市場の潜在力に対する同社の強い信念を反映している。トヨタの増産によりEVに対する市場の注目と消費者の購入意欲がさらに刺激される可能性が高いとの報道もある」と語った。(翻訳・編集/柳川)
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