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固体電池の開発計画が次々に発表、NEVの技術革新につながるか―中国メディア

Record China / 2024年11月15日 18時0分

同記事によると、固体電池の量産にはコストの高さなどの課題があり、一般に全固体電池のコストは現行のリチウム電池の4倍以上とみられている。製造規模が小さく、製造プロセスが完全に確立されていないため、半固体電池の量産初期には電池セル(電気を生み出す1つの構成要素)の価格が1ワット・アワー(1ワットの電力を1時間使った時の電力量の単位)当たり1元(約20円)以上に達するという。

市場調査会社TrendForceの予測によると、製造規模の拡大と技術成熟度の向上に伴い、35年までに半固体電池の総合コストは1ワット・アワー当たり0.4元(約8円)以下に下がる見通しだという。また、全固体電池についても、30年以降には全固体電池の使用規模が10ギガワット・アワーを超えると、電池セルの価格が1ワット・アワー当たり約1元に下がる。その後、市場に広く普及することで、35年には1ワット・アワー当たり0.6〜0.7元(約12〜14円)まで低下する可能性があるという。

山西証券が発表した調査レポートによると、固体電池は主にポリマー、酸化物、硫化物の3つのタイプに分類される。酸化物は性能が優れており、製造難易度もそこまで高くはないが、電導率が比較的低い。硫化物は理論上、固体電解質材料には最適だが、ポリマー固体電解質が技術的に最も成熟しているという。正極材料については、「リチウムマンガン正極材料が将来の理想的な選択肢」とされている。負極材料については、シリコン基材料が極めて高い理論容量を持ち、かつ原料が豊富に採れるため、さまざまな企業が重点的に研究を行っている。他にも、リチウムを用いた金属負極材は将来の全固体電池の負極材料として期待されているという。

同記事は、固体電池には技術的な課題も存在していることも指摘。中国科学院の欧陽明高(オウヤン・ミンガオ)院士の「電池技術は一朝一夕で完成するものではなく、急がば回れの姿勢が必要であり、固体電池の開発には段階的な取り組みが最も効率的である。まずは電解質の問題を解決し、その後に負極、正極の課題に取り組むべきだ。初めは固体電池のエネルギー密度が想像ほど高くないかもしれないが、それでも安全性を向上させ、熱管理を簡素化することが可能だ。最終的には30年までに固体電池の大規模な産業化を果たすことが目標となる」との主張を紹介した。(編集・翻訳/奈良)

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