1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. アジア

<日中首脳会談>安定的な関係構築で合意―石破首相「発展へ可能性」習主席「外国人の安全確保」

Record China / 2024年11月16日 14時0分

<日中首脳会談>安定的な関係構築で合意―石破首相「発展へ可能性」習主席「外国人の安全確保」

石破茂首相は2024年11月15日、ペルーの首都リマで中国の習近平国家主席と会談した。日中両国が共通の利益を追求する「戦略的互恵関係」に基づき、「建設的かつ安定的な関係」を構築することで合意した。

石破茂首相は2024年11月15日(日本時間16日午前)、訪問先のペルーの首都リマで中国の習近平国家主席と約35分間会談した。日中両国が共通の利益を追求する「戦略的互恵関係」に基づき、「建設的かつ安定的な関係」を構築することで合意した。

会談の冒頭、習氏は「戦略的互恵関係を包括的に推進し、新時代の要求に合致する建設的かつ安定した中日関係の構築に取り組んでいきたい」と呼びかけた。これに対し石破氏は「日中両国は地域と国際社会の平和と繁栄に共に重要な責任を有している。両国の間には発展に向けた大きな可能性が広がっている」と応えた上で、「両国が戦略的互恵関係の包括的な推進と建設的かつ安定的な関係の構築に大きな方向性を共有することは、国際社会にとっても意義あるものだ」と強調した。石破首相はアジア太平洋経済協力会議(APEC)に出席のためペルーに滞在している。

会談で両首脳は、東京電力福島第1原発の処理水海洋放出を巡る日本産水産物の輸入再開について、今後着実に実施していくことを確認した。また石破首相が中国・深センでの日本人男児刺殺事件を受けた在留邦人の安全確保策を求めたのに対し、習氏は「中国において日本人を含む全ての外国人の安全を確保する」と約束した。さらに石破首相は東シナ海情勢や中国軍の活動活発化について説明を求め、様々な意見の違いがある中でも、今後も首脳会談を重ねていくことで一致した。

首脳含むハイレベル相互往来図る

石破首相は会談後、「大局的な観点から意見交換ができた。非常にかみあった意見交換だったというのが私の印象だ。日本産水産物の中国への輸入回復について、習主席自身が言及したことは非常に重いものがある」と説明。「首脳間を含むあらゆるレベルで頻繁に意思疎通や往来を図り、課題と懸案を減らしていく」と強調した。


日中は経済や人的交流で協力を拡大する方針を確認した。中国は日本にとって最大の貿易相手国で、日中間の貿易・投資等の経済関係は緊密。環境問題やヘルスケアなどの国際的な課題は日中両国の協力が不可欠である。

ハイレベルの往来は外相や国家安全保障担当トップ同士で徐々に再開し始めている。石破首相は自身の訪中の可能性を問われ「首脳同士の往来や会談が重要だと認識した。機会がまたあると思う」と言明した。

日本の首相の中国訪問は19年に当時の安倍晋三首相が日中韓首脳会談に合わせて訪中して以来滞っている。習氏が日本を訪れたのも20カ国・地域(G20)首脳会議を大阪で開いた19年が最後だ。まず25年に日本で開催予定の日中韓首脳会談で李強首相の来日を調整する。

ペルー中部に巨大港湾が完成—「一帯一路」構想の一環

APECに先立ち、ペルー中部の太平洋岸チャンカイに中国資本主導で建設された巨大港湾が完成し、11月14日に開港式典が開かれた。中国の巨大経済圏「一帯一路」構想の一環で、南米とアジアとの海上輸送が直接連結した。この港はリマの北約80キロに位置し、中国海運最大手の中国遠洋海運集団が権益の6割を保有。ペルーだけでなく、中国との貿易関係を強める周辺国の利用も想定され、「南米のハブ港」となると期待されている。

リマからリモートで出席した習主席は「(港が)ペルーや中南米、カリブ海諸国の繁栄と幸福への道」になると表明。同席したペルーのボルアルテ大統領も「ペルーにとって歴史的な瞬間だ。世界クラスの物流、技術、産業の中心として国が強化される」とアピールした。総事業費は約34億ドル(約5300億円)。港の水深は17.8メートルと世界最大級のコンテナ船も寄港が可能だ。ペルー太平洋岸とアジアを結ぶ海上輸送は平均25日となり、従来に比べ約10日間短縮される。ペルーや隣国チリは銅の主要産出国。周辺ではリチウムも埋蔵量が豊富で、電気自動車(EV)に欠かせないこうした戦略物資の運搬に寄与すると期待されている。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください