中国資本が跳ね返され「国有化」された日本の無人島―華字メディア
Record China / 2024年11月29日 6時0分
27日、日本華僑報網は、鹿児島県の無人島・馬毛島を日本政府が国有化した経緯について紹介する文章を掲載した。
2024年11月27日、日本華僑報網は、鹿児島県の無人島・馬毛島(まげしま)を日本政府が国有化した経緯について紹介する文章を掲載した。
文章は「名も知られていない小さな島が、日米間の政治的な取引をきっかけに世間の注目を集めることとなり、中国企業と日本の間での争奪戦でもメディアの焦点となった」とした上で、日本メディアが先日報じた馬毛島をめぐる特集記事の内容について主観を交えながら紹介している。
まず、舞台となった島が鹿児島県西之表市にある面積8.2平方キロの馬毛島で、中国の上海からわずか900キロメートルの距離にあり、米軍のF35ステルス戦闘機の作戦半径範囲内に位置しているとし、2011年の日米合意において米国の空母離着陸訓練基地(FCLP)の候補地として指定され、日本政府が用地取得を進めようとしたものの、島の所有権の99%を所有していた民間企業との交渉が難航したと伝えた。
そして、2019年にはこの会社が中国企業との交渉を進める中、土地販売希望価格として防衛省の土地評価額45億円の9倍近い400億円を提示していたと紹介。日本政府にとっては予算オーバー、中国企業にとっては想定内という提示価格で、中国資本が島に入り込むことに強い危機感を抱いた原田義昭環境相(当時)は中国にいた会社代表者に電話をかけ、中国企業との取引を思いとどまるよう説得を試みたとし、その結果同年12月に日本政府が自衛隊訓練場として同社から160億円で島を購入することを発表、23年1月には自衛隊基地の新設工事が始まったと伝えた。
一方で、日本国内では馬毛島の使用目的をめぐって賛否両論が巻き起こり、西之表市と周辺住民は強く反対。住民は頻繁に自発的な抗議活動を行い裁判に持ち込むことも辞さない姿勢を示しており、西之表市も調査報告書を通じて反対意見を提出する動きを見せたものの、日本政府は日本の西南防衛線における重要な戦略拠点との位置づけを変えず、自衛隊と米軍が共同で使用する訓練基地の建設を続けていると紹介した。
文章は、馬毛島の自衛隊基地建設現場で25日に重機が横転し、操縦していた作業員が重傷を負う事故が起きた上、作業員を搬送する船も港の護岸に衝突し、乗組員1人が海に投げ出されて重傷を負ったと紹介。先月には別の事故も発生していると伝えた上で「どうやら、自衛隊の『侵入』によって馬毛島の運気も悪化しているようだ」と評した。(編集・翻訳/川尻)
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