外国人が日本の古い家屋を買う理由は「とても安い」だけではない―台湾メディア
Record China / 2024年12月15日 8時0分
台湾メディアの科技新報は、多くの外国人が日本の古い家屋を買っているとして、その理由は低価格で購入できることだけではないと紹介する記事を発表した。
台湾メディアの科技新報は、多くの外国人が日本の古い家屋を買っているとして、その理由は低価格で購入できることだけではないと紹介する記事を発表した。以下はその要約。
日本には農村部を中心に大量の空き家が存在する。野村総合研究所は、日本全国で1000万棟の空き家が存在しており、2033年までには日本での空き家は住宅物件全体の30%を超えると推定している。空き家が大量に存在する原因は、改修に費用がかかることや、若者が農村部に住みたがらないことなどだ。
しかし外国人にとってすれば、日本の古い住宅物件は、必要な改修費用を含めても、自国で住宅物件を購入するよりも割安だ。しかし外国人が日本の古い住宅物件を購入する理由は、価格関連だけではない。
あるオーストラリア人は、新潟県のスキー場近くの農村部で、築後70年の2階建ての日本家屋を購入した。80代の夫婦から、100万円以下で購入して、改修の必要はなかったという。
彼は購入の理由として、日本では田舎でも生活が便利であることをまず挙げた。飲食店、薬局、病院、郵便局がすぐ近くにあり、しかも新幹線を利用すれば東京まで2時間しかかからない。さらに、日本を評価する理由は、その「スローライフ」だ。日本文化は季節の変化を大切にする特徴があるので、「その瞬間」にさらに注目するようになった。そして、旬の食材を楽しんだり、地元の伝統行事に参加したりすることで、日常生活に対するより深い感謝の気持ちが育まれるようになったという。
彼によると、日本社会の人間関係からも、大きな影響を受けた。まず、何か問題があったときには、調和を保つためにより冷静で慎重な方法で対処するようになった。また、自分のペースを落として他者の価値観を考慮することも教わった。また、日本社会の特徴として、人々を平等に扱い、どんな職業に就いていても同じように尊重されることがあるという。彼は、「(日本の)人々は、すべての仕事が物事を円滑に運ぶために必要なシステムの一部であることを理解しているのです」と説明した。彼はまた、「日本で生活する場合、地域社会の奉仕活動に参加することが重要です」と強調した。日本社会では、そこで生活する人の地域社会への貢献に重きを置くからという。
日本の田舎で古い家屋を購入して住むようになった米国人は、日本での生活と米国での生活の違いを強調した。米国での生活は絶え間ない激しい競争や比較にあふれており、より新しい車やより良いものを手に入れたいという欲望が絶えない。その欲望を満たすためには「働き続けなければならず、終わりが見えません」ということになる。一方で、日本の田舎ならば、よりゆったりとした生活のリズムと豊かな自然環境があるので、自らの心身によい影響があると感じているという。彼は、「(日本の)古い家と、その周辺の環境を愛しています」と説明した。(翻訳・編集/如月隼人)
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