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ファーウェイのAI関連の取り組みで新たな話題、早期から取り組み新たな成果

Record China / 2024年12月16日 10時0分

具体的な成果としては、15年には4000億元(約8兆2500億円)程度だった売上高が、20年には8900億元(約18兆4000億円)と、2倍以上に伸びた。しかし15年時点で17万9000人だった従業員数は、20年時点でも19万7000人にとどまったという。楊氏は、これこそがデジタル化モデルチェンジの顕著な効果と述べた。

もはや「従来型のデジタル化」では不十分

楊氏はさらに、企業のモデルチェンジでは現在、かつてとは異なる状況が発生していると指摘。すなわち、AIの波が世界を席巻するにつれて、単なるデジタル化モデルチェンジでは企業の急速な発展を支えるには不十分になっていることだという。ファーウェイはこの傾向を見通して、18年にAI戦略を本格開始し、デジタル化にスマート化を組み込んで、発展を目指す青写真を作成したという。

ファーウェイの戦略とは、デジタル化の要素であるデータプラットフォームとデータガバナンスの実現に加えて、AIを活用することだった。AIの活用は、「AIモデルおよびAIを利用するためのインフラストラクチャーやツールセットの構築」と、AIシステムが倫理的にも法律面でも適切に運用されるようにする「AIガバナンス」や、AIシステムを悪用や攻撃から守る「AIセキュリティー」などを含む。

ありとあらゆるデータを収集・整理した上でAIを活用

具体的な成果としては、例えばソフトウェア開発で、重要な技術文書および選定されたコード、研究開発データを統合して扱えるようにして、さらにオブジェクトライブラリー、ルールライブラリー、プロセスライブラリー、モデルライブラリーの四つのデータベースを構築した。このことで、AIを活用したコードの自動生成と全自動化が広く適用され、ソフトウェアの開発期間が大幅に短縮されたという。

また、ファーウェイ自身の例としては、受注データ、物流データ、製造ライン設備データなど製造に必要な全データについてデータクレンジング(データを評価して、誤っていると判断できるデータの修正や削除、重複データの除去などを行うこと)を行った上でAIをトレーニングした。そのことで、AIを利用してリアルタイムの受注に応じて素材や部品を必要な量だけ用意することができ、工場の敏しょう性や効率、生産性が大幅に向上した。また、生産ラインの各工程でAIによる品質検査と分析を行うようになった。効率が全面向上したことで、以前は80人が必要だった高級スマートフォンの生産ラインが、今では14人で稼働でき、1台のスマートフォンを約20秒で仕上げるという。

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