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国際的な高級ブランド企業の中国での苦境は始まったばかり―仏メディア

Record China / 2024年12月12日 5時0分

国際的な高級ブランド企業の中国での苦境は始まったばかり―仏メディア

9日、RFIは「国際的な高級ブランド企業が中国で直面する困難はまだ始まったばかり」と題した記事を掲載した。写真はルイ・ヴィトン。

2024年12月9日、仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)の中国語版は、「国際的な高級ブランド企業が中国で直面する困難はまだ始まったばかり」と題した記事を掲載した。

記事は、法学者兼弁護士のイザベル・フォン氏が仏紙「ル・モンド」に寄稿したコラムの内容を紹介。記事によると、フォン氏はケリンググループやルイ・ヴィトン・モエ・ヘネシー(LVMH)、リシュモングループといったフランスの高級ブランド企業が相次いで業績報告の中で中国での売上減少を明らかにし、ケリングの株価はこの1年で50%下落し、LVMHは24年7〜9月期のアジア業績が前年同期比16%以上減少したと紹介した。

その上で、昨年初めに中国で新型コロナの厳戒態勢が解除されると、各ブランドがすぐさま中国を訪問して中国消費者の購買力に大きな期待を寄せたものの、中国の消費者はかつてないほど慎重にお金を使うようになっており、今年9月に中国政府が打ち出した数十億元規模の経済刺激策も消費の回復にはつながっていないと指摘。世界的なコンサルティング会社が2020年以前に何度も示してきた「2025年までに中国が世界の高級品市場の40%を占める」という見通しは新型コロナによって幻と化したことを伝えた。

ルイ・ヴィトン

そして、中国による消費冷え込みの象徴ともいえる出来事として今年の「双11(ダブルイレブン)」セールが低調な結果に終わり、中国のネット上で「双11の盛衰:中産階級の消滅が消費主義時代の終わりを告げる」というタイトルの文章が出回ったことを挙げた。

フォン氏は、社会科学における「中産階級」とは民主主義的な欲求と結びついているのに対し、中国のネット上で言われている「中産階級」は単なる「中程度の収入」を持つ消費者に過ぎず、権力もなければ、政治活動への意欲もなく、資本主義の萌芽を構成しているわけではないとした上で、「『中程度の収入』を持つ中国人は長い間自由のない富裕な生活を受け入れてきたが、終わりの見えない不動産危機が彼らの繁栄の夢を打ち砕いた。支出を削り続け、『低欲望』の新しいライフスタイルを受け入れざるを得なくなった」と指摘。これまで消費を支えてきた「中程度の収入」を持つ消費者が「低欲望化」する中で、国際的な高級ブランド企業が中国で直面する苦境はまだまだ始まったばかりだとの見方を示した。(編集・翻訳/川尻)

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