水質が良好な近海域の面積が過去最大に―中国

中国の2023年の水質が良好な近海域の面積の割合は過去最大の85％に達し、18年を13．7ポイント上回り、6年連続の拡大を実現した。写真は長江。

中国生態環境部海洋生態環境司二級巡視員の馮波（フォン・ボー）氏は8日に閉幕した2024海洋保護大会で、「当部は関係当局および沿海地域と連携し、美しい湾の建設をテーマ・主要課題に、渤海、長江河口―杭州湾、珠江河口隣接海域の三つの重点海域で総合対策を持続的に実施し、海洋生態環境保護の汚染対策中心から海洋環境および生物・生態協同対策へのトランスフォーメーションの推進に注力し、海洋生態品質の持続的な改善を推進している」と述べた。科技日報が伝えた。

生態環境部が発表したデータによると、中国の2023年の水質が良好な近海域の面積の割合は過去最大の85％に達し、18年を13．7ポイント上回り、6年連続の拡大を実現した。24の典型海洋生態系は21年より「不健康」な状況が解消された。

科学技術イノベーションとブレークスルーは、海洋生態環境のハイレベルの保護と経済の質の高い発展を支えている。山東省生態環境庁二級巡視員の張金智（ジャン・ジンジー）さんは、「中国海洋大学、国家海洋総合試験場、国家深海拠点などの50の国家レベルの海洋科学研究プラットフォームが山東省に集積しており、山東省科学技術最高賞のうち3分の1が海洋分野からのものだ。同省はさらに煙台市に全省海洋生態環境モニタリング・緊急対応センターを設立した上、濰坊などの七つの沿岸都市に7カ所のサブセンターを建設した。『1＋7』の海洋生態環境モニタリング・緊急対応メカニズムを形成し、正確かつ科学的な汚染対策に科学技術の支援を提供している」と述べた。

中華環境保護連合会の王秀峰（ワン・シウフォン）主席は、「当会は国の環境・発展の目標達成、公衆・社会の環境権益の保護を巡り、海洋生態環境保護及び海洋の持続的な開発のコミュニケーションプラットフォームを構築した。当会は早くも13年にはマングローブ保護に関する公益訴訟を提起し、司法によって海洋生態環境を守るようにしている。海洋保護PRポスターを企画し、海洋環境保護の知識を広めている。海洋保護微信（WeChat）ゲームを開発し、環境保護のためのビーチ清掃などの活動を開催し、人々の海洋保護意識を高めるようにしている」と述べた。

生態環境部環境企画院海洋生態環境管理研究室の姚瑞華（ヤオ・ルイホア）室長は、「今後さらに科学技術支援を強化し、海洋を認識しそれを保護する能力を高める。例えば現在の海洋生態環境の質は、異常気象による影響を大きく受けているが、どのような問題が気象によるもので、どのような問題が人為的なものなのかをどのように識別すればよいのか。これはわれわれの科学技術の限界だ。また、技術イノベーションにより海洋汚染の全窒素などの問題を確実に解決する必要がある」と述べた。（提供/人民網日本語版・編集/YF）