中国ネット民の感情は「憤怒」と「感動」に二極化―華人向け情報サイト
Record China / 2024年12月29日 9時0分
華人向け情報サイトの文学城にこのほど、中国ネット民の感情は「憤怒」と「感動」に二極化しているとする文章が掲載された。
華人向け情報サイトの文学城にこのほど、中国ネット民の感情は「憤怒」と「感動」に二極化しているとする文章が掲載された。
文書はまず、「インターネットは自由な表現の舞台であるはずだが、中国においては憤怒でなければ感動という『感情の二人転』が演じられている。憤怒の際には列強を非難し、米国と日本をボイコットし、感動の際には祖国を賛美し、指導者の恩に感謝する。ネット民の感情は憤怒モードと感動モードの二つのボタンしかないようだ」とした。
文章によると、正常な世論環境では人々の感情は多元的で、良いことには喜び、悪いことには怒り、悲劇には悲しむ。しかし、中国のインターネットの文脈では、この多様性は完全に圧縮されてしまっている。ネガティブなニュースはブロックされ、公衆が見ることができるのはフィルターされたコンテンツのみだ。限られた情報の流れの中で、ネット民の感情は条件反射的に育てられ、怒るか感動するしかなくなり、感情の惰性が形成される。この種の感情操作は諸刃の剣だ。憤怒と感動は互いに補完し合う二つの感情だ。憤怒の対象は外部の敵であり、民族の団結を形成するためのものだ。感情の対象は内部の成果であり、その目的は体制への忠誠を維持することだ。外部に敵を作り内部に英雄を作るという感情の論理は効率的だが極めて危険でもある。怒りのはけ口が失われると、内なる感動のオーラは一瞬にして打ち砕かれることになる。
文章は「中国のインターネットの感情地図には、憤怒と感情という二つの孤島だけが残されていて、他のすべての感情は追放されてしまっているようだ。このような世論環境は安定しているように見えるが、実際には人々の現実に対する多面的な理解を奪うことになる。いつの日か、憤怒と感情に支配されない時が来て初めて、中国のネット民は、怒りのあまり『打倒米国』と叫んだり、感動のあまり『すごいぞ、わが国』とほえたりするのではなく、真に自由に表現できる空間を見つけ出し、完全かつ真の喜怒哀楽を持てるようになるだろう」とした。(翻訳・編集/柳川)
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