「日本を甘く見てた」、週末日本旅行にハマる中国人たち―中国メディア
Record China / 2024年12月26日 7時0分
有給休暇などを利用して1週間日本を旅行した牙牙(ヤーヤー)さんは、「中国の職場では人と関わることが多く、仕事を終えて帰宅すると何も話したくなくなる。日本は個人主義が強い社会で、焼肉店に1人用のテーブルがあるほか、1人でも気軽泊まれるホテルも多くて、1人旅に優しい。街を歩いても、人と人との距離が少なくとも30センチ以上は離れており、『安全』な距離が保たれていることにも驚いた。日本で7日間過ごして発した言葉の量は、1日にオフィスで発する量よりも少なかった。口と頭をリラックスできた」とその良さを語った。
また、敏(ミン)さんは「日本では牛馬(社畜)から神様に昇格したような気分が味わえる」と言及。初めて日本を訪れた際に立ち寄った靴屋での店員の接客について、「500~600元(1万1000~1万3000円)くらいの靴なのに店員さんはひざまずいて靴を履かせたり脱がせたりしてくれた。帰る時にはエレベーターまで送り、ボタンまで押してお礼を言って見送ってくれた」と振り返り、エレベーターの扉が閉まるなりチャットアプリ・微信(ウィーチャット)で友人に「日本を甘く見てたわ」とメッセージを送ったそうだ。
敏さんはもともと買い物するつもりはなかったものの、帰国する頃には大荷物になっており、帰国後にはまた日本に行こうと決め、すぐに3年有効の数次ビザを申請したという。
記事によると、上海には大手企業が多いため、経済的にある程度豊かだったり、柔軟に休暇を取れたる職場環境があったりすることも弾丸訪日旅行が流行している背景にあるようだ。彼らは飛行機で2~3時間ほどで行ける日本で、仕事から解放され、非日常を味わいたいと考えている。また、日本は公共交通機関が発達しておりどこにでも行けること、日本の街にはコンビニや自動販売機が多くベビールームが設置されている施設も少なくないため家族で旅行しやすいこと、社会が秩序立っていて安全なことなども魅力だという。
陳さんは、福岡で花火大会を見に行った時の様子について、「整理券をもらって指定された場所にシートを敷いて座った。屋台で軽食や飲み物が販売されていて、少し雑然としていたけど、その中に秩序があった」「花火が近くに落ちてボヤがあり、とっさに韓国梨泰院の踏みつけ事故を思い出したけど、消防車がすぐに到着し、放送でも慌てないようにと呼び掛けられていた。誰もむやみに動くことなく、火はすぐに消し止められた」と説明した。
コスパの高さも魅力で、牙牙さんは「杭州で食べた400元(約8000円)の寿司はまずかった。上海ではさらに高く、お任せコースは5000元(約10万円)もする。でも、日本のグーグルマップの星4.5の居酒屋では400元で、新鮮でボリューム満点の海鮮を楽しむことができる」と語った。陳さんは25元(約500円)で軽食まで付いてくる愛知のモーニング文化に驚いたといい、「これが上海なら125元(約2500円)はするだろうな」と思ったそうだ。
記事は、最近では航空券やホテルの価格が上昇してきているものの、日本に行きたいと願う労働者たちの気持ちに変わりはないとした上で、「日本から戻った後に夢見心地でなかなか仕事に集中できず、まだ日本にいるような気がしていた」という李さんの話を例に挙げ、「唯一の弊害は、たった2日間の旅行で1週間思い出に浸らなければならないことだ」と述べた。(翻訳・編集/北田)
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