Netflixで配信中のアニメ「チ。-地球の運動について-」は隠れた名作!―香港メディア
Record China / 2025年1月9日 23時0分
また、「『チ。-地球の運動について-』を見た際、筆者の頭に最初に浮かんだのは映画『インターステラー』だった。この二つの作品はどちらも科学的なテーマや背景を用いながら、人間模様を描いている。そしてどちらの作品も、主人公が自分一人の力で真理を発見し伝えるのではなく『感動』や『愛』によって相手にメッセージを伝え、それを後世へと受け継いでいく点が共通している。例えば『チ。-地球の運動について-』の第1章では、主人公のラファウが地動説の研究を続けさせるため、自分の資料を渡すことなく、死を選ぶことで感動を残し、後世に影響を与えた。同様に『インターステラー』では、主人公のマーフィー・クーパーがブラックホール内で重力を使って娘にメッセージを送る。彼が娘に伝わると信じた理由は、愛こそが唯一、時間と空間を超越するものだからというものだった。これらの作品は、科学は理性だけのものではないという従来の考えを覆し、感情が科学の分野でも重要な役割を果たすことを示している。この視点が、両作品が涙を誘う理由の一つといえるだろう」と論じた。
さらに、「科学とは間違いだと証明される可能性があるもののことを指す。逆に、証明されることも、間違いだと否定されることもできないものは、信仰や意見と呼ばれる。作中では、多くのキャラクターが自身の長年の研究成果や信念が覆される場面に直面する。しかし、作中では繰り返し『不正解は無意味を意味しない』という概念が語られる。現実でも、すべての難題や分野において先人の指針があるわけではない。そのため、時には誤った仮説や意見が、真実を追求するための重要な手がかりになることもある」と述べた。
記事は、「物語の中で『先人』として描かれる人々は、人類を非常に小さく、取るに足らない存在と感じている。この『小さな存在』という捉え方は、神のように最初から全ての真理を知る存在ではなく、何も知らない状態から始まるという意味だ。また、地上での生活を苦痛なものとし、神を信仰することで死後に幸福な天国へ行けると考えている。確かに、人類は初めから多くを持たない存在だった。しかし、さまざまな世代の人々の研究や経験を結びつけ、結果として後の時代には膨大な知識を得ることができた。このように何もないところから大きな成果を生み出せる力、つまり可能性の広さや柔軟性こそが、人類の本当の強さなのではないだろうか」と結んだ。(翻訳・編集/岩田)
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