勉強や仕事に集中できる有料自習室が蘭州で人気に―中国

勉強や仕事に集中できる有料自習室が蘭州で人気になっている。

中国では、社会が発展し、教育も進歩するにつれて、学習スタイルも進化し続けている。甘粛省蘭州市では近年、多種多様で独特なスタイルの有料自習室が次々と登場し、「自習族」の間で人気となっている。蘭州日報が伝えた。

蘭州大学の近くにある自習室で大学院入試の勉強をしていた李超（リー・チャオ）さんは、「図書館の席を確保するための時間を節約できる。店内でインスタントラーメンも売っているし、デリバリーを注文して店内のリフレッシュルームで食べることもできる。寮から10分もかからない距離で、とても便利。自習室は勉強に集中できる緊張感ある雰囲気が漂っている。3カ月利用できるカードを買った友達と一緒に3人並んで座って、ここでずっと勉強している」と話した。

有料席は勉強机や椅子、目に優しいライト、荷物棚、コンセントが備え付けられ、さらに隣と仕切り板で仕切られており、一人で勉強や仕事をするスペースとなっているため、蘭州の「自習族」の間で人気となっている。さらにプライバシー性を高めたい場合は、カーテンで仕切られた「没入エリア」の席を選ぶこともできる。窓の外の景色を時々眺めて一服したい場合は、窓側に設置された「景色が見えるエリア」の席を選ぶこともできる。選ぶ席によって、料金も異なる。

その他、1時間、1日、1週間、1カ月、3カ月、1年ごとに払える料金システムが設定されている。料金は1日が10～20元（約200～400円）で、1カ月が300～500元（約6000～1万円）、3カ月が700～1400元（約1万4000～2万8000円）となっている。1カ月以上を選ぶと、有効期限内はいつも同じ席で勉強することができる。

有料の自習室は主に学校周辺や各大型商業圏に設置されており、勉強スペースだけでなく、電子レンジや給水機、プリンター、さらに無料のコーヒー、おやつ、ティードリンクなども用意している所も多い。ほとんどの自習室は、スタッフが一人もいないセルフサービスの運営スタイルを採用しているため、オンラインでお金を払い、自分でミニプログラムを通して入室手続きをし、席を選んで、中に入ることができる。席が気に入らない場合は、ミニプログラムを通して変更することもできる。

都市では、受験生だけでなく、サラリーマンもプライベートなスペースが欲しいと感じている。あるオフィスビルにある自習室では、文化メディア系の仕事をしている劉さんがソフトウェアを使って画像を編集していた。劉さんは「急ぎの仕事が入ったが、日曜日だから会社には行きたくないので、ネット上で見つけたこの自習室に来た。とても静かな環境で、みんな勉強や仕事に集中しているので、落ち着いて効率よく仕事ができる。とてもいい店を見つけた」と話した。（提供/人民網日本語版・編集/KN）