市場構築指針発表、全国統一大市場はなぜ重要？―中国

中国国家発展改革委員会は7日、関係当局と共同で研究・策定した「全国統一大市場構築指針（試行）」を発表した。

市場は現代の世界において最も希少な資源だ。超大規模かつ成長ポテンシャルの極めて高い市場を持っていることは、中国にとって発展における大きな優位性であり、変化する情勢に対応する上で強固な支えとなる。

中国国家発展改革委員会は7日、関係当局と共同で研究・策定した「全国統一大市場構築指針（試行）」を発表した。

全国統一大市場の構築加速が重要な理由

百年なかった大変局が加速し、不確実で予測困難な要因が増加する中、効率的かつ規範的で、公平な競争の行われる、十分に開かれた全国統一大市場を構築することの意義が一層鮮明になってきている。まず、要素資源のより広範囲での円滑な流動と効率的な配置を促進し、市場取引コストを引き下げ、科学技術の革新や企業の発展の促進に有利な市場環境を築くことに寄与するという点。また、質の高い供給によって需要を創出・けん引し、良質の製品とサービスを人々により多く提供することに寄与するという点だ。

指針が掲げた目標と要求

今回発表された「全国統一大市場構築指針（試行）」は、豊富な内容と強い方向性を持つ。具体的には、各地が全国統一大市場構築に融合する上で、各地に対して共通した要求が打ち出された。

例えば、交通インフラの一部に残る分断や障害については、「地域間交通インフラのボトルネックによる制約の除去」を打ち出した。監督・規制基準が各地で異なる問題については、「異なる監督・規制当局間のデータ収集基準、フォーマット、フィールドなどのさらなる統一」を要求した。行政サービス基準が各地で異なる問題については、「本級行政サービス事項の標準化リストを定め、アクティブに更新し、行政サービス事項の名称、申請書類、受理条件などの内容を統一する」ことを明確化した。

禁止事項については、「ボトムライン」や「レッドライン」として扱い、抵触した場合は相応の責任を負わなければならない。 同指針では、若干の禁止事項を強調。規則違反の地方保護や地域障壁の設定、経営主体の法に基づく平等な市場参入・撤退への妨害、公平・公正な入札や政府調達への影響力行使に関する禁止規定を明確化した。こうした問題の存在が確認された場合は、期限内に是正する必要があり、是正が不十分な場合は責任者への通告や行政指導が行われる。

推奨事項については、「自主的行動」として扱い、条件を満たす地域で先行・試行する。 注意する必要があるのは、構築する全国統一大市場は全世界に向けて十分に開かれた大市場、全ての経営主体を平等に扱う大市場であり、自己完結的な小循環でも、門戸を閉ざして閉鎖的に運営される大市場でも断じてないということだ。

国家発展改革委員会の王善成（ワン・シャンチョン）体制改革総合局長は、「高水準の対外開放を揺るぎなく拡大し、市場化、法治化、国際化された一流のビジネス環境を構築する。円滑な国内の大循環によって世界中の資源要素を引き付け、さまざまな経営主体により広い発展の舞台を提供し、世界各国の投資家が中国で中国式現代化による発展の機会と成果を共有できるようにする」と述べた。（提供/人民網日本語版・編集/NA）