中国が「不可能」な実験を完了させる、航空宇宙技術に大きな影響与える可能性―香港メディア
Record China / 2025年1月10日 7時0分
7日、観察者網は、中国が「天宮」宇宙ステーションにおいて「不可能とされてきた実験」を完了させたと報じた。
2025年1月7日、中国メディアの観察者網は、中国が「天宮」宇宙ステーションにおいて「不可能とされてきた実験」を完了させたと報じた。
記事は、香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストの7日付報道を引用。中国の宇宙飛行士が3年以上にわたり、「天宮」宇宙ステーションにおいて真空室内で浮遊する合金粒子にレーザーを照射し、その粒子の冷却過程における微細な変化を観察するという「見掛けは普通の実験でありながら、実際には完成は不可能とされてきた実験」を通じて、産業利用基準を満たすニオブ合金を初めて製造することに成功したと伝えた。
そして、今回の成功が航空宇宙技術に大きな影響を与える可能性があるとともに、ニオブ合金の大量生産によって中国が軍事および高度な製造業分野において大きな優位性を持つことになるという専門家の見解を紹介した。
また、実験を成功させた西北工業大学(陝西省)について「これまでに米国から厳しい制裁を受け、米国家安全保障局(NSA)からサイバー攻撃を受けた」と主張。中国政府は同大学への支援を強化し、2021年から同大学の魏炳波(ウェイ・ビンボー)教授による研究チームが「天宮」宇宙ステーションでの実験を開始、微重力環境の下で合金を急速冷却することで生じる新たな現象を発見して、実用的で効率的な合金製造方法の開発につながったと解説するとともに、専門家が「自国の宇宙ステーションを持つことの重要性」を強調したことを伝えている。
記事は、米国をはじめとする16カ国が1998年に国際宇宙ステーション(ISS)を建設した際に中国を計画から排除し、2011年には米国が「ウォルフ条項」を通じて中米間の宇宙協力を禁止したと紹介。この流れの中で中国が国産宇宙ステーション「天宮」の建設に成功し、その運営を続けていることを強調した。さらに、ISSは老朽化が進んでいることから、中国が唯一の宇宙ステーションを持つ可能性があるとの指摘も出ていると伝えた。(編集・翻訳/川尻)
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